2021年高校見学の感想(その8)一貫校

今年(2021年)長男と見学した私立高校は一貫校ばかりだった。
中高一貫校といっても、高校から募集する一貫校もあるからだ。

一貫校というのは、
「中・高」だけでなく、
「小・中・高」、
「小・中」、
「小・中・高・大」、
「幼・小・中・高・大」と様々だ。

 

一貫校は内部生のために存在する

一貫校を見学してみて、改めて、
「一貫校は内部生のために存在する」
と感じる。

一貫校の教育が特徴的なほど、教師が内部生をたたえる風潮があると感じる。

独自の教育を長期間受けた内部生が世間で活躍することで、
「我が校」の教育の成果が証明されるからだ。

そうなると自ずと、内部生>外部生というスクールカーストが形成される。

正直な話、一貫校では「外部生は内部生の引き立て役」だ。

「外部生よりも内部生のほうが優秀だ」と明言する一貫校の教師もいるという話もよく聞く。

こういう言葉を聞いて、がっかりする外部生もいるはずだ。
何のためにわざわざ一貫校に入ったの?と思うのが普通だ。

外部生からみると残念な話だけど、一貫校からすれば当たり前のことなんだろう。

 

外部生を入れるメリット

外部生を中学・高校から募集する一貫校は、
中学受験・高校受験で抜けた分の生徒を補充する目的もあるけれど、
「内部生に刺激を与えるため」でもある。

長い間、内部生だけで過ごすのは刺激がないからだ。

でも「内部生に刺激を与える」という理由自体、
内部生のために外部生を受け入れている、と言っているようなものだ。

見学に行った一貫校では、
「内部生・外部生の隔たりはすぐになくなります」
という話が必ず出た。

でも、本当にそうだろうか。

昔に比べて一貫校が増えているせいだろうか、
内部生・外部生の隔たりの話を以前より多く聞くようになった。

 

外部生には一貫校のメリットが感じられない

中学・高校それぞれ3年間別々の学校で過ごすと、時間はあっという間に過ぎる。

だからこそ、一貫校で6年・12年もの間、一貫した教育を受ける意義は大きい。

一方で、
外部生として途中で一貫校に合流する立場からすると、
外部生は一貫教育の恩恵を受けられないうえに、
内部生に刺激を与えるための単なる「引き立て役」ならば、
外部生が一貫校に入るメリットがあまり感じられない。

見学した一貫校はどこも雰囲気が良くて、素敵な学校ばかりだった。

でも、高校から一貫校に入学して、
一貫校で高校3年間を過ごすメリットがあまり見い出せない。

上に付属大学があって、付属高校の生徒はほぼそこの大学に進学できるなら、
それがメリットだろう。

でも、そうでない場合は、一貫校に進学するメリットがあまり感じられない。

 

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