タイトル:家族遺棄社会 孤立、無縁、放置の果てに。
著者 :菅野 久美子
出版年 :2020年
出版社 :角川書店
今回は、
(書評)家族遺棄社会 孤立、無縁、放置の果てに。(前編)高齢者見送りサービスと孤独死について
の続きである。
今回は、
この本の墓じまい・葬儀に関する部分についての感想を述べる。
墓じまい・葬儀についてもこの本で取り上げられたことと同じことを経験したので、
この本は本当に興味深い。
墓じまい・葬儀についてだけでも1冊の本に出来そうだ。
お布施について
この本によれば、
寺が高額なお布施を請求すると檀家が離れていく
という事実があるらしい。
我が家の場合も、
祖母の葬儀で高額な戒名料・お布施を請求され、
父がしぶしぶ払った経験がある。
後で父は近所の人に「法外に高い戒名料だ」と言われて、
寺に騙されたと言って父は激怒し「今後一周忌も三周忌も何もやらなくてよい」と言い、
以後、いっさい寺とは関わらなかった。
昔は、寺が集落内での争いごとの仲裁役を務めたり・檀家の相談事を聞いたりと、
葬儀だけでない役割が寺にはあった。
そういった時代であれば、
いままでの感謝を込めてお布施を払う気持ちにもなるだろう。
けれども、
最近はお寺にお世話になるのは葬儀の時だけなのに、
そのときだけのために高額なお布施を要求されても、
もはや払いたくないと思う人がいても不思議ではない。
墓じまい
また、この本では墓じまいをする石材店の話が出ていた。
現在は墓を建てる人よりも墓じまいする人のほうが多いそうだ。
墓じまいするにも数十万の費用がかかる。
次の世代に金銭的な負担を負わせたくないという理由で、
墓じまいをする人が増えているのも分かる気がする。
まとめ
この本は、
これから親世代を介護する・見送る子ども世代の人におすすめする。
現代のお墓事情・葬儀事情・孤独死にまつわる問題が良く分かる。
とても参考になる本だ。
家族遺棄社会 孤立、無縁、放置の果てに(記事のまとめ)
(書評)家族遺棄社会 孤立、無縁、放置の果てに。(前編)高齢者見送りサービスと孤独死について