先日『家族遺棄社会』という本の書評を書いた。
(書評)家族遺棄社会 孤立、無縁、放置の果てに。(前編)高齢者見送りサービスと孤独死について
(書評)家族遺棄社会 孤立、無縁、放置の果てに。(後編)墓じまい・葬儀について
私の母がこの本に興味を持っていたので、
この本を母に貸して読んでもらった。
母には『家族遺棄社会』に書かれている内容が、
リアルに感じられたようだ。
以前実家の周りで孤独死が相次いだことは前に書いた。
母は自宅の周りで孤独死が相次いだために、
この本に描かれている『孤独死』が切実に感じられたようだ。
母いわく、
『家族遺棄社会』を読むと孤独死の現場が鮮明に思い浮かんで怖かった
とのことだ。
この本を読むと孤独死の現場が視覚的にリアルに浮かび上がってくるのは、
この本の著者が美術畑出身だからなのかもしれない。
この本が身近に感じられた理由
この本が身近に感じられたのは、
実家の周辺で孤独死が相次いだからだけではない。
『家族遺棄社会』という本が私にはとても身近に感じられたのは、
引きこもりとまではいかないけれどもそれに近い生活をしている兄弟がいるからだ。
高齢の母がこの本を読んで身に染みたのも、
もしかしたら将来、
孤独死をするかもしれないこどもがいるからなのだ。
行く先がちょっと心配なこどもやきょうだいがいる家庭は、
実は結構多い。
『実家に住んでいる独身の兄は働いているんだか働いていないんだか良く分からない』
なんて話はよく聞く。
90代のおじいさんと引きこもりの娘が同居して住んでいる・今は家のことをおじいさんがすべてやっているが、おじいさんが亡くなったら今後どうなるのだろう…という家もある。
そういう私自身だって、
もしかしたら将来認知症や病気を発症して、
行く先を心配される身になるかもしれない。
この本に描かれている孤独死は、誰にでも起こり得るのだ。
家族遺棄社会 孤立、無縁、放置の果てに(記事のまとめ)
(書評)家族遺棄社会 孤立、無縁、放置の果てに。(前編)高齢者見送りサービスと孤独死について