園長先生の思い出

保育園・幼稚園の園長先生はどんな子でも好きなのか、というと、そうでもない。

長男を園に通わせてみて、そう確信した。

 

長男は、園の担任の先生にはしっかりとかわいがってもらえた。

けれども、長男が通った園の園長は、正直言ってうちの子のことはあまり好きじゃないな…と感じた。

公立保育園の園長という立場上、関わらないわけにはいかないから、我々親子に関わっている。そんな感じがした。

誰だって好き嫌いはあるし、相性の良し悪しがあるから仕方がない。

長男は「手はかかる」と言っても、対人トラブルはなかったし、それなりに集団活動にのれる子だった。それでも園長がお気に召さないならば、仕方がない。

現実は、親の気持ち・子の気持ちに寄り添ってくれる園長ばかりじゃないのだ。

 

運動会に園長の本音が出る

ちなみに、運動会には園長の本音が現れると思っている。

運動会で派手なパフォーマンスや高度な体操演技をやる園は、要支援の子に寄り添う気持ちが園長にないんだと思う。

どんな園かを知りたければ運動会を見るのが定石である。

 

すべての子どもの気持ちに寄り添う

対照的に、びっくりするほど親子に寄り添ってくれる園長もいる。

それは、次男が通った園の園長先生だった。

信頼関係を作ろうと、「超」がつくほど多動のお子さんといっしょに園庭を走り回り、語りかける。

朝、教室に入ろうとしないお子さんが教室に入る気になるまで、いっしょにじっと待つ。

次男が通った園は、要支援の子どもを受け入れているので、要支援のお子さんが毎年、何人も入園してくる。

園長先生は要支援のお子さんとの間に信頼関係を作ろうと、どの子に対しても本当に根気強く待ってくれる。

登園時間が終わった後も、教室に入らずに園庭を裸足で走り回る子といっしょに遊んでいた園長先生の姿を今でも思い出す。

こんな園長先生と巡り会えたことを、わたしは本当に感謝している。

 

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