まずは「知能検査」という風潮

国連による「分離教育中止」の勧告に対する読者のコメント欄を読んでいて、保育園を長年運営している人(園長かも)のコメントが気になった。

・要支援児の数が昔と比べて明らかに増えていて、対応に苦慮している。

・要支援児とまではいかなくても「気になる子」が全体の半数近くいる。

とのこと。

要支援児が増えている原因はひとつではないだろうから、ここでは敢えて触れない。

最近は、ウイスクという知能検査を受ける等で支援の認定を受けないと、園で支援を受けられない方向に進みつつあるらしい(自治体による)。

我々が住む自治体はその方向らしいと聞いた。

知能検査の実施有無で支援するかどうかを決めるのではなく、まず支援が必要な状態だと園が判断すれば支援を受けられるほうが、園としては有難いし、もちろん子どもにとっても良いだろう。

長男が小学生だった頃(2020年以前)、支援を受けるためには知能検査を受ける必要はなかったのだが、最近は事情が違ってきているようだ。

知能検査は、児童精神科がある病院で受けることができる。

知能検査を受けないと支援が受けられないならば、医療に繋がれるこどもは必然的に増えるだろう。

学校側が支援が必要な部分を調べたいのは分かるが、学校は医療機関ではない

まずは検査ありきでは、教師は検査結果に頼って子ども自身を見なくなる。

教師は医者と違って毎日こどもの様子を見られるし、こどもの様子で気になるところを保護者に頻繁に確認できるのだから、まずは「ウイスク」ありきで、教師自身の直観を活かさず、検査結果に頼った現在の特別支援教育には魅力を感じない。

そういえば、学校の先生の前で「学校の医療化」という用語を出すと、どの先生もみんな決まったように、顔がひきつる。

裏を返せば、それほどまでに「精神科医療が学校に浸透している」ということなのだろう。

 

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