HSPの子どもの学校嫌いに追い打ちをかける要因

少し前に、
思春期における感性の変化が、
不登校の引き金になっている可能性について書いた(不登校の原因:思春期における感性の変化)。

確かに、
子どもが成長して思春期を迎えて感性が大きく変化することが、
不登校の引き金になるのかもしれない。

とはいえ、
少子化で子どもの数が減っているのにも関わらず、
不登校の子どもの数は増えている

それを考えると、
今の学校が以前よりも息苦しい環境になっていることが、
不登校の子どもが増えている原因のひとつなのは間違いない。

 

HSPの子どもの学校嫌いに追い打ちをかける要因

もともと「学校」という場所とは、
相性が合わないHSPの子どもたち。

HSPである私(おそらく)からみても、
最近の学校と感性が合わずアップアップの状態のHSPの子どもたちが、
たくさんいるはずだ。

そこで今回は、
HSPの私からみた「HSPの子どもの学校嫌いに追い打ちをかけている要因」
ピックアップしてみた。

 

ゆとり教育終了・知識偏重教育の復活

ゆとり教育が2011年で実質終了した。
これに伴い、従来の知識偏重の教育が復活した。

長男が通う公立中学ではいまだに「課題をこなす」教育が中心だ。

いや、課題=「しなければならないこと」の量は、
昔よりも格段に増えていると思う。

自分のペースで自分のやりたい方法で勉強したいHSPにとって、
課題をひたすらこなす勉強方法を強いられるのは結構ツライ
ことだ。

 

学校現場での部活動のプライオリティの高さ

日頃子ども同士が協力する場が少ないことを補おうと、
子ども同士で行う活動を積極的にさせようとする姿勢が学校現場にある。

中学校の場合、子ども同士で行う活動の代表的なものが「部活動」だ。

長男が通う公立中学を見ていると、
学校現場で、部活動に励む子どもに対する評価が昔よりも高くなっている
と感じる。

一方、HSPの子どもはひとりでコツコツ取り組むのが好きな子どもも多い。
学校では活躍の場がなく、
結果として、HSPの子どもに対する学校からの評価はおのずと低くなりがちだ。

 

スクールカーストの存在

たとえば、
「野球部やサッカー部・バスケ部などの運動部在籍者はスクールカースト上位、
 帰宅部はカースト最下位の不可触民」
というスクールカーストが今の学校に存在する(らしい)。

HSPの子どもは帰宅部であることも多いと思うが、
帰宅部の子どもはスクールカーストの底辺のことが多い。

部活動に熱心な子どもを学校側が高く評価することも、
スクールカースト構築に大いに貢献していると思う。

 

班活動の重視

子ども同士が協力する場として班活動がある。

ほかの子どもと考え方が違うHSPの子どもは班活動からはみ出る場合が多いだろうし、
班行動でみんなで協力して意見を出し合うよりも自分ひとりでテーマについて、
じっくり考えたいHSPの子どもも多いだろう。

素直でこだわりがまだ少ない小学生での班活動はその意義が理解できる。

けれども、
他人との違いに気付き戸惑う難しいお年頃の中学生に対して
班活動を強要する必要があるのだろうか。

 

口頭発表・作文のウエイトの増加

自分が知りたいことを自分で調べて発表する口頭発表・作文のウエイトが学校の授業で、
増えていること自体は悪いことではない。

けれども、
人前で話すのが苦手なHSPの子どもにとっては口頭発表は苦痛だ。

口頭で自分の意見を発表したり、
作文を書いたりすることが苦手でも、
他の方法で自分自身を表現できれば充分だろう。

たとえば音楽や絵で自分自身を表現することだって立派な表現方法だ。

学校にいる子どもたち全員が、
米国弁護士ばりに自分の意見を主張するようになる必要はないと思う。

結局、口頭発表や作文がうまくできなければ、
結果として、学校からの評価はおのずと低くなる。

 

学校以外に活躍の場をみつけるしかない

あれこれ考えてみて、
HSPの子どもたちの自己肯定感を損なわないためには、
学校以外に活躍の場を見つけるしかない
と思う。

受験勉強に追われない中1の今だからこそ、
我が家は長男といっしょに
「今だからできる面白いこと」を学校以外の場で新たに探している最中だ。

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