次男が通う公立小では「国語力の向上」に取り組んでいる。
具体的に言うと、作文力をこどもたちにつけさせるため、小1のはじめから文章を書く宿題を出す。
小学校1年生の国語の授業といえば、ひらがなを1字ずつ練習するのが定番だ。
ところが、次男が通う公立小では、ひらがなを全部習い終わらないうちに作文の宿題や連絡帳の記入が始まる。
今は、小学校入学の時点でひらがなが書ける子どもは多い。
けれども、ひらがなを書けるからといって、すぐに文章が書けるようになるわけじゃない。
自分の言いたいことを文字(ひらがな)として表出できるようになるまでには時間がかかるものだ。
幼稚園に通う子どもたちを見ていると、女児の方が男児よりも早く文章を書けるようになる。
女児の場合、早くも3歳児クラス(年度内に4歳になる学年)でお手紙交換が始まり、4歳児クラスになるとたどたどしいながらも長めのお手紙を書けるようになり、5歳児になれば苦なくお手紙が書けるようになる。
女児に比べると男児はお手紙作成に興味がない子も多い。
ひらがな習得も小学校入学直前に、という子も男児は稀じゃない。
もちろん、言葉の発達には個人差があるから、男児でも言葉の発達が早い子も居るけれども、総じて男児は女児に比べて言葉の発達は遅めである。
本来は、ひらがなの習得(ひらがなを書く)→→連絡帳の記入(ひらがなを書き写す練習)→→作文(ひらがなを使った文章作成練習)、というのが発達上無理のない流れである。
ところが、何を思ったのか、次男が通う公立小では、発達の流れを無視して、ひらがなを全部習い終わっていないうちに連絡帳の書き写しと作文の宿題を課す。
長男の書字の苦手さを解消しようと長年奮闘してきた私から見ると「狂っているんじゃないの?」と思うようなカリキュラムである。
こんな宿題の出し方では、国語が苦手な子ども(おおむね3分の1)は作文の宿題に苦労しているはず。
子どもたちの内言語が発達するまでもう少し待ってから作文練習をした方が、子どもたちは抵抗なく作文を書けるようになる。
なぜ急いで作文能力をつけさせようとするのだろう。
発達がゆっくりの男児は相当苦労しているだろう、「必要がない苦労を味わっている」のだ。
長男が通った小学校は、こんなバカなカリキュラムは組んでいなかった。
発達の流れを無視した訳わからんちんのカリキュラムを組むこの公立小に次男を入学させたことをずっと後悔している。