東京グローバル10と海外留学

とある都立進学重点指導校の見学に行ったところ、
東京グローバル10というプログラムに選ばれているので、
さまざまな英語教育を実施しているという話を聞いた。

東京都教育委員会のサイトを調べると、
東京グローバル10に関する説明がある。

東京グローバル10というのは、
東京都教育員会が推進する「海外大学への留学支援を目的とした施策のようだ(東京都教育委員会が推進する、英語グローバル10 海外留学等の進学支援)。

 

東京グローバル10の指定校(10校)

英語グローバル10では、
都立高校のうち10校を指定校として選び、
これらの指定校で英語教育に重点を置いた取り組みをしている。

都立日比谷高校(偏差値69)

都立深川高校(偏差値52)

都立西高校(偏差値68)

都立国際高校(偏差値62)

都立飛鳥高校(偏差値44)

都立千早高校(偏差値43)

都立小平高校(偏差値55)

都立小石川中等教育学校(偏差値-)

都立三鷹中等教育学校(偏差値-)

都立立川国際中等教育学校(偏差値-)

*偏差値は参考(2019年度受験:Vもぎの男子の合格可能性60%の偏差値)

上記10校の顔ぶれを見ると、中高一貫校+進学重点指導校などの上位校が6校、中堅校が2校、その他が2校。

英語教育とはいっても、
上位校を中心に英語教育を導入したいという東京都の方針が見え隠れする。

上記10校のうち偏差値40台の2校(都立飛鳥高校・都立千早高校)の生徒の卒業後の進路をみると、英語の専門学校などが多いようだ。

東京グローバル10に偏差値40台の高校が選ばれているのは、
観光業を中心としたサービス業従事者を育成するための英語教育を目指しているようだ。

 

海外留学支援

東京グローバル10のサイトには海外大学への留学費用の目安が掲載されている(学費および奨学金)。

上記サイトによると、海外大学への留学費用は相当に高く、
アメリカ・ヨーロッパの大学への留学費用は1年間で約400~600万円である。

とすると、海外大学に留学するには4年間で2,000万円前後の費用がかかるということ。
やっぱり高い!

海外大学に留学するのは、
一戸建ての家が1件建てられるほどの費用がかかるということだ。

親としては、
子どもが留学したいと言うから簡単にポン!と出せるレベルの費用ではない。

日本の大学の学費が、
理系であれば年間200万円前後かかることを考えると、
海外大学に留学するのはその2倍~3倍以上の費用がかかるということだ。

果たしてその費用に見合う、価値がある経験ができるのだろうか。
海外に行かないと学べない内容なのだろうか。

日本の大学を卒業した後、
やりたいことが明確に定まってから、
どうしても海外でないと学べないことがあるのならば留学すれば良いかもしれない。
そのほうがお金の無駄にならない。

それにしても、
東京都が海外留学支援をするということは、
海外留学の関連業者が東京都に営業をかけているのだろうか。

中間所得層がどんどん減っている今の日本で、
高額な留学費用をポン!と出せる世帯はどんどん少なくなっているのは明らかだ。

海外留学の費用が払えない世帯は学費ローンを組むことができる。
けれども、高額な学費ローンを組んでまで海外留学する価値があるか、
きちんと見極めてから留学する必要がある。

日本人はとかく丸腰で子どもを海外留学させる傾向がある(留学の落とし穴)。

海外留学するならば、
英語での授業についていける程度の英語力をつけてから留学しないと、
お金をドブに捨てることになるかもしれない。

PAGE TOP
タイトルとURLをコピーしました