今年もまた入学式シーズンが過ぎた。
早いもので、長男の小学校入学から10年経った。
元気に登校する小学1年生の姿を見ていると、今頃になって長男の入学式の様子を思い出した。
入学式はまず校長先生の挨拶から始まる。
長男の入学式での校長先生の挨拶では、校長先生が新入生に向かっていくつか呼びかけがあった。
入学式では、まずはじめに、校長先生が1年生に向かって「入学おめでとうございます」と話しかけると、1年生のうち少なくない人数が声をそろえて「ありがとうございます」と答えたのを見て仰天した。
そして、校長先生の呼びかけに対して、毎回、声をそろえて「はい!」と大きな声で答える1年生がたくさん居たことに驚いた。
校長先生が1年生に何か呼びかけると、こどもたちが直ちに声をそろえて「はい!」と答える。
まるで、上官からの呼びかけに対して“Yes, sir. “と答える兵隊のようだった。
軍隊さながらの応答である。
ちょっと異様な光景だった。
対照的に、昨年の次男の入学式では、校長先生の問いかけに対して軍隊式応答をする1年生は誰も居なかった。
我が家の長男と次男は別の小学校に通っている。
長男が通った小学校の学区内には「管理教育」系の幼稚園が複数あった。長男が通った小学校にはそこの卒園児が多数入学してきた。
その手の園では園長先生に対して軍隊式応答を園児に強制していたのだろう。
長男の入学式で校長先生から呼びかけに「はい!」と答えていた1年生は、管理教育系幼稚園の卒園生だと思う。
そんな1年生も、小学校に入学した後は軍隊式応答はしなくなった。
一方で、次男が通う小学校には管理教育系園の卒園生はいなかった。
そのせいだろう、軍隊式応答をする子どもは次男の入学式では居なかった。
私立園の中にはアクが強い経営者が居て、信じられないことを平気で園児にやらせていたりする。
園児は何の疑問も持たないままそれに従っているのだが、はたから見ていると仰天する。
こういう経験をすると、私立園はできるだけ避けよう、と思ってしまう。
結果として我が家の次男は私立園にはご縁がなかった。