保護者はもっと怒っていい

多くのひとは、支援級に在籍する子どもたちがどんな勉強をしているのか、知らない。

わたし自身、次男が通う小学校の支援級で「誰が・どんなことを・どんなやり方で教えているのか」まったく知らない。

学校側は、支援級で行われていることを積極的に公表しない。すくなくとも、我が家のこどもたちが通う(通った)公立小・中学校ではそうだ。

こどもを支援級に通わせている保護者が、支援級について公表したがらないせいもあるだろう。

 

長男が小学生・中学生の頃、長男を支援級に誘導する動きは何度かあった。

けれども長男自身が支援級に行くことを拒んだし、わたしも支援級には乗り気ではなかった。

そして「支援級ではどんなことをやっているのですか?」とこちら側から問いかけない限り、支援級では何をやっているか学校は教えてくれなかった。

 

先生不足の原因のひとつが「支援級の増加」であることは、あまり知られていない。

支援級で何をしているか知らない保護者が大多数だから、支援級の増加が先生不足を招いていることを知らないのは当然だ。

支援級は原則、こども8人に教員1人を配置することになっている。

つまり、普通学級を増やすよりも支援級が増えるほうが、より多くの先生が必要になる。

支援級が増えれば増えるほど、普通学級を担当する担任の数は足りなくなる。

普通学級にいる子どもたちだって、つらいのだ。

不登校の子どもの数は増え続けている。

普通学級にこどもを通わせている保護者はもっと怒っていいと思う。

落ち着いた学校生活をこどもたちに送らせてあげたいから。

 

お役所は、支援級がこんなに増えるとは思っていなかったのだろう。

支援級が増えすぎて、支援級を担当する先生も足りず、支援級の多くは非常勤講師が担任する事態になっている。

「普通学級ではつらくて過ごせない子」は話が別だが、本来は、安易に支援級を増やして支援級で勉強させるよりも、算数国語を習熟度別にする・1クラスを少人数制にするなどして、普通学級の中で要支援のこどもたちをサポートする方針のほうが教師不足を招かなかったと思う。

教師不足の現状を鑑みれば、これからは普通学級で要支援のこどもたちをサポートする方向に向かわざるを得ないだろう。

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