「特別支援学級」が小中学校に設置されてから15年以上経つ。
次男が公立小に入学してみて、小学校に特別支援教育がちっとも根付いていないと感じる。
表面上は特別支援教室が各教室に配置されてはいるものの、普通学級での指導に特別支援教育の考え方がちっとも根付いていない。
長男が小学生だった頃よりも退化している感もある。
登校しぶりや不登校がある子どもに対して、学校は真っ先に、子ども本人に問題があるかどうか、つまり、こどもに「発達障害」かどうかの確認が行われる。
まるで秘密警察だ。
先日、次男の登校しぶりについて担任にそれとなく話したら、担任から特別支援担当に話が行ったようで、特別支援担当が授業中に教室に来て次男の行動観察をしていたようである。口達者な次男がそう教えてくれた。
次男は特別支援の対象ではない。
まあ、次男の行動を見る限り、どうみても「シロ」だよ。
だから、学校からの連絡はない(当然か)。
でも、行動観察で「グレー」と判定されてお呼び出しを受けることが多々あると聞いている。
厳密にいえば、小学校低学年の男子は半数が「グレー」になるだろうよ。
支援級の担任は再任用・非常勤が多く、1年ごとにコロコロ変わることも多いから、学校現場に特別支援教育が根付かないのは当たり前なのだ。
支援級の担任は、普通学級で学級崩壊を起こすような、担任を任せられない先生・特別支援教育に関する専門的な勉強をしていない先生が担当することが多いという話は以前から聞いていた。
問題は、それだけではなかったのだ。
支援級の優先順位を低く見ている校長が多く、非常勤講師が支援級の担任に充てられることが多い。
そうなると、非常勤講師の支援級担任が支援級の運営を熱心に工夫しても、次年度以降は支援級担任が変わってしまい、先生方の工夫が学校に根付いていかない。
毎年毎年、多くの専門員・支援員を雇うけれど、どれも非常勤ばかりでその場限りの対応になっていてしまう。
非常勤ばかりで特別支援教育を回している自体、学校管理職の本音は「特別支援教育なんか、どうでもいい」だという証拠だ。