保育園の定員割れ・保育園余りがもたらすもの

今日は、公立小学校に同情的なことを書く。

都内23区内では定員割れの保育園が増えている。

ほんの数年前には保育園が足らず待機児童で大騒ぎしていたのにも関わらず、急転直下、今度は保育園の定員割れだ。

都内23区内の保育園での定員割れは、保育園の数を増やし過ぎたこと・子どもの数が急激に減少に転じたことが原因だろう。

その結果どうなったかというと、定員割れで1クラスに数人しかクラスメートがいない保育園が増えた。

こどもたちは4歳(年中)・5歳(年長)と成長していくうちに、子どもたち同士で言葉でやりとりをする場面が増えていく。

ところが、1クラスに数人しかクラスメートがいないと、幼少時に集団で遊ぶ経験が十分できないまま小学校に入学する。

極端なケースでは、同い年のクラスメートがひとりもいない状態で小学校入学を迎えることになる。

そういうこどもたちはきっと、小学校入学後にお友だち関係で戸惑うことが多いだろう。

 

集団遊びを十分に経験しないまま小学校入学を迎える

昔は1つの公立小学校区内にある保育園や幼稚園の数はたかが知れていた。

以前は公立園がもっと多かった(公立園では同じような教育をしている)。

だから公立小に入学するこどもたちはわりと均一な教育を受けていた。

ところが保育園を増やし過ぎた結果、1つの公立小学校に20以上の園を卒園したこどもたちが入学してくることも珍しくない。

特にここ10年で私立保育園が激増した。

私立保育園では自園の特色を出すため、教育内容がそれぞればらばらである。

しかも急ごしらえの私立保育園では、教える側の保育士の質もてんでんばらばらであることが多い。

てんでんばらばらの教育を受けたこどもたちを受け入れて一斉教育を行う今の公立小学校は本当に大変だろうな、と同情する。

でも、肝心の小学校の先生方は、こどもたちの成育歴や出身園でどういう教育を受けてきたかについてはあまり興味がないみたいだ。小学校の先生方と話していてそう感じる。

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