就学時健診:子育てをつまらなくしないでほしい

特別支援教育全盛の昨今、
小学校入学前に療育に通っている子どもは多い。

次男が通う園でもそうだ。

小学校入学前から療育に通い出すと、
親は否応なしに発達障害に関して詳しくなる。

そして、小学校入学前にひらがなの読み書きができるようにと、
練習に余念がなくなる。

我が家の長男のときもそうだった。

一方で、ちょっと幼いタイプの子は、
就学時健診を受ける時点でも、
ひらがなの読み書きがまだできなかったりする。

通っている園が文字の読み書きに熱心ではない場合や、
早生まれのお子さんの場合は特にそうだ。

長男が保育園児のとき、
文字がきちんと書けるようになるか心配した私からみると、
文字の読み書きを気にせず悠長に構えて小学校入学を迎えられることは、
すごく羨ましい。

長男は3歳になる前に文字が読めたが、書くのが苦手だった。

今振り返ってみると、
長男が文字を書くことについて、もっと悠長に構えてあげたかった。

療育に気ばかりとられてしまうと、
子育てが面白くなくなる。

ただ、いまの就学時健診では、
文字に興味がないと「要注意」だと、
学校から目をつけられる可能性があるようだ(公立小の就学時健診の時期である)。

H30年10月東京小児科医会講演会(就学時健診改訂)

小学校に入学したのちに、
文字の習得に苦労しないようにという配慮かもしれない。

でも、文字の習得に関してもう少し悠長に構えてもいいと思う。
長男が中学生になった今、本当にそう思う。

ここ10年で発達障害という概念が世間に浸透して、
発達障害の早期発見が叫ばれてきた。

少なくとも東京では、
様子見のこどもは就学前にもう十分検出されていると思う。
これ以上、様子見のこどもを増やしてどうするのだろう。

窮屈な子育てを強いられる時代になったものだ。

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