東京都の特別支援学校の高等部の中には、
就労に特化した学科(就業技術科・職能開発科)が設置されているところもある。
東京都立特別支援学校の就業技術科・職能開発科では、
主に清掃・介護・調理等の分野での就労を目指したカリキュラムが組まれている。
東京都立特別支援学校の就業技術科・職能開発科は、
卒業後の就労率の高さが売りである。
東京都立特別支援学校の就業技術科・職能開発科には、
比較的軽度の知的障害をもつ生徒が通っているとのことだが、
現状、入学希望者全員が就労技術科・職能開発科に入学できるわけではなく、
入学試験による選抜がある。
都立特別支援学校高等部就業技術科・職能開発科 最終応募倍率(2018-2020年)
2021年現在、
就業技術科・職能開発科が設置されている東京都立特別支援学校は、
計8校ある(下記の通り)。
各学校の直近3年間の応募倍率は以下の通りである。
2020年 | 2019年 | 2020年 | |
就業技術科 | |||
永福学園 | 1.14 | 1.40 | 1.04 |
青峰学園 | 1.57 | 1.50 | 1.17 |
南大沢学園 | 1.35 | 0.97 | 1.25 |
志村学園 | 1.35 | 1.04 | 1.40 |
水元小合学園 | 1.21 | 1.34 | 1.25 |
職能開発科 | |||
足立特別支援学校 | 1.10 | 1.20 | 1.10 |
港特別支援学校 | 2.00 | 2.35 | 1.40 |
江東特別支援学校 | 1.95 | 1.95 | 1.55 |
東久留米特別支援学校 | 1.95 | – | – |
★各数値は東京都教育委員会ホームページ (tokyo.lg.jp)より抜粋
上の表によると、
直近3年間で2倍前後の倍率の学校もあり、
入学はなかなかの難関である。
確実に合格するためには試験対策が必要だろう。
新聞の折込求人広告を見て思ったこと
ところで、求人広告は世相を映す鏡でもある。
最近の新聞の折込求人広告を見ると、
調理関係の求人は少なく、清掃関係の求人が多い。
学校や介護施設・保育園などの給食調理のお仕事は、
施設が閉鎖されない限り、なくなることはない。
ただ、テレワークの普及で、
企業の社食利用者は、
コロナ以前より減っているのは間違いない。
そして、大学はオンライン授業主体のところが多く、
大学での学食利用者は激減している。
ゆえに、コロナ禍のせいで、
調理関係全般の求人が落ち込んでいると予測される。
コロナ禍での調理関係全般の求人減少は、
特別支援学校の就業技術科・職能開発科卒業者の進路にも
影響を及ぼしているのだろうか。