発達障害という概念が広まって良かったのか

早いもので長男は今年4月に中3になる。

長男が幼児から中学生まで成長していくまでの間、
発達障害という概念が世間に普及していった。

「発達障害という概念が広まったのは果たして良かったのだろうか」
と今振り返って思う。

今まで何をやってもできなかった原因が分かって良かった、
発達障害という概念が広まって良かった、という人もたくさんいるだろう。

でも、わたしからみると、
発達障害という概念が世間に浸透したことのメリットよりも、
デメリットのほうが大きかったと思う。

発達障害への理解が広まったことで、
教育機関等では発達障害についての研修を頻繁にやるようになった。

その結果、
当事者本人を見ずに、十把一絡げに
「発達障害者だからこういう対応をしましたよ」という対応が増えた。

 

学童の室長の対応

そういえば長男が小学生だった頃、
長男が通う学童の新しい室長から電話があり、いきなり、
「パニックになったときは〇〇という対応をしなければならないので、〇〇をしておきましたから宜しく」
と伝えられた。

おそらく学童を運営している企業で、発達障害に関する研修を受けたのだろう。

発達障害の概念が浸透するにつれて、
学校や保育園・学童クラブなどの教育機関では、
発達障害を学ぶための研修や勉強会が盛んに行われた。
2015年前後の頃の話だ。

その結果、本人を見ずに「発達障害児にはこういう対応をする」という、
マニュアル化した対応が増えた。

こどもの様子を見てどのような対応をするか、
体当たりで試行錯誤してみて体験値を高める方が、
教育者としての経験値が積み重なると思うが、
教育機関に余裕がないせいなのか、マニュアル化した対応をされる。

発達障害児のみならず、乳幼児への対応だって同じように、
マニュアル化した対応をする傾向があると思う。

マニュアル化した対応が保護者から不評だったのかは分からないが、
程なく、この室長は学童から居なくなった。

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