スクールカウンセラーというもの

もうだいぶ前からだろう、
不登校やいじめの問題が取りざたされるたびに、
「スクールカウンセラーを増員して対処する」
という謳い文句がつくようになったのは。

果たして、
スクールカウンセラーを増やすと不登校やいじめがなくなるのだろうか?

そんな単純な話ではないと思う。

 

スクールカウンセラー事業

報酬の出所

スクールカウンセラーには教育委員会から報酬が支払われているらしい。

普通に考えて、
学校関係のところ(教育委員会)からお金をもらっているスクールカウンセラーに学校の対応に関する不満を話しても、
きちんと対応してもらえるわけがないと思うのだ。

事実、学校と生徒や保護者との間で板挟みになっているスクールカウンセラーも多いと聞く。

スクールカウンセラーが生徒や保護者側につくと、
学校の先生との信頼関係を失う。

一方で、スクールカウンセラーが学校の先生寄りにつくと、
生徒や保護者からは不信感をもたれるというのは想像に難くない。

たとえば「この学校の体制からすると、この学校に通い続けるのはこの子にはキツいだろうな。フリースクールを活用したほうがいいのかもしれない」とスクールカウンセラーが思っても、
学校という場でそういう案を保護者に話したりは決してできない。

「この子にとって最善なことは何か」を考えるのが難しい立場の人に相談しても仕方がないように思える。

 

報酬の額と待遇

スクールカウンセラーというのは、
たいていは任期付きの非常勤・時給数千円が相場のようである。

非常勤で1年任期・来年にはこの学校に居ない可能性が高いスクールカウンセラーに、
本気の相談などする気には到底なれない。

自分が仮に子どもの立場であって、
誰か相談できる人がいないならば、
学校絡みの人ではなくて、
匿名で無料相談できる電話相談を利用すると思う。

 

スクールカウンセラーと心の教室相談員

公立小中学校に子どもを通わせている人ならば、
学校には「スクールカウンセラー」「心の教室相談員」という、
2種類の職種の人が派遣されているのを知っているだろう。

素人である私から見ると、
「スクールカウンセラー」「心の教室相談員」という同じような業種の人が、
なぜ学校現場に派遣されているのか、不思議だった。

「心の専門家」はいらない(小沢牧子著)という本によれば、
心理学者の派閥争いがもとで、
この異なる2つの業種の人が学校現場に導入されたらしい。

「利用している人がいるのか良く分からないけれども、とりあえず誰かが利用していて役に立っているかもしれないから、とりあえずそのままにしておこう」
というのが、
スクールカウンセラーや心の教室相談員に対する大方の生徒・保護者の正直な感想だと思う。

「心の専門家」はいらない(小沢牧子著)という本にあるように、
スクールカウンセラーに相談するよりも、
まずは「相談できる人・場所を作っておく」
それが難しければ、
「その問題に対して適切に相談できる人・場所を自分で探してみる」
ことが大切だ。

相談できる人が身近にどうしてもいないならば、
スクールカウンセラーに相談するのもひとつの方法だと思う。

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