文部科学省の調査によると、2019年度の不登校が過去最多だそうだ。
小中学校の不登校18万人、過去最多に オンラインで出席扱い拡大
コロナで増えた不登校 大きく変わった学校の風景、表面化した不安「行かない」選択をする子どもたち
不登校の子どもが増えているのは、
「学校に行かなければならない」という強迫観念が世間一般から少し薄れてきて、
「無理に学校に行く必要がない」という考え方が少しずつ広まってきたことも一因のようだ。
長男が通う公立中学は管理教育化していて、不登校の子どもがほかの中学よりも多いらしい。
保護者の私からみても、こんなにガチガチに管理された中学に通いたくない子どもがいるのは当たり前だと思う。
「学校に行くことを強制されなくなりつつあること」は、子どもたちにとって喜ばしいことだ。
学校に通う以外の選択肢
最近は学校に通わずフリースクールに通うという選択肢もあるし、学校によってはオンライン授業という選択肢もある。
上の記事にあるように、フリースクールに通ったりオンライン授業を受けたりすれば、一部出席扱いをしてくれる中学も多いそうだ。
「学校に通わなくても勉強する方法がある」という選択肢が増えたのはありがたいことだ。
フリースクールのデメリット
フリースクールという存在に救われた子どもたちはたくさんいる。
だから、この記事はフリースクールの存在自体を否定するものでは決してないことをあらかじめ強調しておく。
フリースクールのデメリットはなんといっても「フリースクールは公立小中学校と違ってタダではない」ということだ。
フリースクールの種類やコースにもよるけれど、フリースクールに通うには月数万円かかるのが一般的だ。
つまり、現状は、経済的に余裕がある家庭でないと、子どもをフリースクールには通わせることはできない。
学校に行く以外の選択肢としてフリースクールが認められるようになれば、学校は自らの方針を変えずに「学校に合わない子どもは別の場所に行け」という姿勢にどんどんなっていくような気がする。
けれども、現状フリースクールに通える子どもは経済的に恵まれている家庭の子どもだけで、
フリースクールに通う経済的余裕がない子どもは相変わらず自宅に居るか、あるいは適応指導教室のようなところに通うしかない。
そうなると今後は、かなり高い確率で「フリースクールの授業料にも公的補助を」という話になってくるだろう。
ただ、フリースクールが公的補助を受けることになると、フリースクールの授業設計や設計自主性がある程度束縛されることになり、これまでのようにフリースクールを自由に運営できないかもしれない。
でも…学校は何もしなくて済む
フリースクールが普及すればするほど、学校は今のまま何も変わらなくて済むのではないだろうか。
学校に行きたくない子どもをどんどんフリースクールに送り出せば、学校側は何もしなくて良いので、学校としてはこんなに楽なことはない。
楽しく学校に通ってくれる・大人しく従ってくれる子どもだけを集めて学校運営をすれば良いのだから。
今までは学校側の少しの配慮で学校に通えるようになった子どもがいただろうに、これからは、学校がちょっと面倒だと判断した子どもは学校からどんどん排除されるんじゃないかと心配している。