算数・数学の文章題を図を描いて理解する(その1)概念形成には時間がかかる

長男は小学生の頃、
算数が本当に苦手だった。

長男が特に苦手なのは文章題だった。
算数が苦手な子どもによくある話だ。

けれども、
長男の算数・数学に対する苦手感はいまだにあるものの、
苦手感は少しずつなくなってきたと思う。

 

算数・数学の文章題を図を描いて理解する

苦手の文章題を克服するために、
昨年から算数の文章題を解く際、
文章題の内容を図示して考えるように長男に教えてきた。

「算数の文章題はできるだけ図を使って文章題を視覚的にとらえることに慣れたほうがよい」
というアドバイスをもらったのだ。

はじめのうちは、
長男は図を使って考えることを嫌がっていた。
当時の長男は、
図を描いても文章題の内容をイメージできなかったのだろう。

それでもあきらめずに、
時間に余裕があるときには、
長男が文章題を解くときに図を描いて考えてもらうようにしていた。

 

「図を描いて文章題を解く」を1年以上続けた結果

長男が図を描いて文章題を解くことを続けて
約1年以上が経った現在、
どうなったかというと…。

長男、
数学の文章題を解くときに分からないときは、
自分から積極的に図を描いて考えている。
今は図を描いたほうが、
文章題の内容をイメージしやすいと悟ったようだ。

本当はもっと丁寧に図を描いてほしい。
相変わらず長男が描く図はホント汚い。

長男をみていて、
算数・数学が苦手な子どもが
概念を理解するのには
とても時間がかかることがわかった。

でも、時間はかかるけれど、
じっくりと思考する機会をあげれば、
算数・数学が苦手な子どもでも
文章題をきちんと理解できるようになるとわかった。

時間をかけてじっくり考えた成果が
1年後に花開くのだろう。

そして、
概念として完全に頭に入れば、
図を描いて考える必要はなくなるのだ。

 

小6の算数

私が小学生に算数を教えたのは
長男が初めてだった。

教える側として小6算数の内容を見ると、
割合・速さ・単位量あたり・比という単元が、
独立してバラバラに出てくるのが気になる。

学校ではたいてい、
割合・速さ・比を別々の単元として捉えて
教えているようだ。

単元「割合・速さ」は「単位量あたり」である点で共通する

つまり、割合・速さ・単位量という単元は別々のものではなくて、
元来「単位量あたり」という同じ概念に基づくものだ。

このことを認識したうえで算数・数学を教えたほうが、
子どもが「割合」や「速さ」の概念を理解しやすい。

 

概念を理解することの大切さ

もちろん、
図を描いて理解する練習をしなくても、
中学校に入学してから徐々に
速さや割合の概念を理解できるようになる生徒もいる。

実際、私自身がそうだった。

小学生のとき習ったばかりの頃は、
速さや割合の概念はまだぼんやりしていた。

中学校に入学してからの数学で方程式を学習するうちに
速さや割合の概念を十分理解できるようになった。

算数・数学が苦手な生徒は、
ただやみくもに速さ・割合の問題を解かせても、
速さ・割合の概念を理解することは難しい。

長男のように算数・数学が苦手な生徒に対しては、
「文章題はこの子には難しいから無理」と切り捨てて、
やみくもに計算練習に取り組ませようとする塾が多いと感じる。

計算は確かに大事だ。
けれども、
計算というものは自転車を漕ぐ・ピアノを弾く・泳ぐと同じで、
地道な反復練習で身につけられるもので、
概念理解とはまた別の話だ。

時間がかかるのは承知で、
図を描いて概念を理解する経験を積み重ねることで、
算数・数学が苦手な子どもでも速さや割合の概念が理解できるようになることを
長男の経験から知った。

文章題はじっくり考えることがなによりも大切だ。

概念を理解するのは時間がかかる
けれども、
概念を理解することはとても大切なことだ。

家庭学習だからこそ、
時間をかけて概念を理解する時間がとれる。

算数・数学の文章題こそ、
時間が十分にかけられる点で、
家庭学習するメリットが大きいと思う。

 

算数の文章題を図に描いて理解する(まとめ)

算数の文章題を図を描いて理解する(その1)概念形成には時間がかかる

算数の文章題を図に描いて理解する(その2)『みはじ』と『はじき』

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