私は40代いわゆる就職氷河期世代だ。
今思い返してみると、小学生の頃から大学を卒業するまでの間、作文の書き方を先生から教わったことがない。
作文の指導を受けたことがないのはもちろん私だけでなく、おそらくクラスのほぼ全員がそうだろう。
「小学生・中学生の頃に作文を書いた経験はあるけれど、作文指導を受けたことがない」
という40代の人は多いと思う。
私の場合、高校時代に作文(小論文)を書いた記憶がまったくない。
当時は大学入試で小論文を課す大学はそんなに多くなかった。
だから小論文指導はそんなに盛んではなかった。
もちろん、大学ではレポート提出があるので、大学で文章を書く機会は高校よりも格段に増えた。
作文教育
一方、長男の小学校での作文教育は昔とは対照的だ。
長男が通う小学校(公立小学校)では、
小1から作文を書いたり、
授業で自分の考えを文章にまとめたりする機会が、
昔よりも格段に多いと感じる。
高校入試でも作文(小論文)を課す高校が増えた。
都立高校でも推薦入試に作文があるのはご承知の通りだ。
要するに、今の子どもたちは、わりと小さい頃から自分の考えを文章にする指導を小学校で受けているし、入試に作文を課す高校を受験する生徒は学校や塾で作文の指導を受けている。
子どもたちが学校や塾で文章を書く機会が昔より増えている一方で、
子どもたちを取り巻く環境では文章を書く機会が減る一方だ。
文章を書く機会が減ったのはLINE・インスタ・動画の影響は否めない。
LINE
LINEは確かに一斉連絡に便利だ。
けれどLINEが普及し始めてからというもの、大人同士のやり取りでも長い文章を送ると敬遠される。
文章を書く機会が減っているのは子どもだけでなく大人も同じだ。
インスタと動画
今のこどもたちは小さい頃から文章よりも画像・映像に親しんでいる。
だからインスタと動画が流行るのは無理はない。
今の子どもたちが日常生活で文章を書く機会が昔より減っているのは本当に残念だと思う。
「良い作文が書けると入試に有利だから」という理由以前に、
長男には、作文を書くことが物事を深く考える良いきっかけになってほしい。