最近、我が家の長男が通う小学校での講演を見に行く機会があった。
その講演では、全校児童が体育館の前のほうで講演を聞き、保護者は体育館の後ろのほうで講演を聞いていた。
講演の内容はさておき、とても気になったのが小学校1~4年生の生徒たちの話を聞く態度である。
今回は「小学校低学年の荒れ」について取り上げる。
私はふだん学校に行く機会があまりなく、特に全校集会や講演には参加したことがない。
こんなことを書いても学校関係者は「そんなの、今は普通だよ」という感想かもしれないが。
来賓の前で乱れる
講演では小学校1~4年生、特に小学校低学年(1~3年生)の話を聞く態度が予想以上に悪かった。
自分が小学生のときはあり得ない・昔ならば教師につまみ出されるレベルの態度だった。
私のそばに座っていた別の保護者が「低学年の態度が悪いわね」と話しているのが聞こえてきたほどだ。
どんな態度かというと
「話を聞く態度が悪い」というのがどんなものだったかというと…来賓が講演している横で、
・寝そべりながら体育館の壁をバンバン蹴っている低学年男子
・列の一番後ろに離れて座って、グネグネと体をくねらせながら2人で手遊び?のようなものをしている低学年女子
などがいた。
一応、態度が悪い児童の近くには教師?と思われる大人が立っていて、厳しく注意するというよりも様子を見守っていた。
ちなみに、我が家の長男が通う小学校は、いわゆる「荒れている」小学校ではない。どちらかというと、教育熱心な保護者が多い小学校で、一応「きちんとしている」と巷では言われている。
「きちんとしている」小学校でも、来賓(講演者)の前でこんなひどい態度をするとは、昔ではちょっと考えられない。
妄想が渦巻く
我が家には発達障害系の長男がいるので、態度が悪い児童がいると「どういう子どもなのだろうか?」「発達障害なのだろうか?」と気になる。
もうこれは長年、発達障害系のこどもの親をしてきた哀しい「性(さが)」みたいなものだ。
講演の内容はさておき、
「態度が悪い児童は発達障害児だろうか?」
「この小学校では、発達障害児に対しては態度が悪くても注意せず生暖かく見守るのだろうか?」
「態度が悪くても放置したら、発達障害児の印象がますます悪くなるのはイヤだ」
と色々な妄想が頭の中を駆け巡った。
良いほうに解釈すれば、やんちゃな子どもにわりと寛容で締め付けが厳しくなく、ギスギスしていない、のびのびとした小学校ということだ。
一方で、低学年とは対照的に、高学年の児童はきちんと講演者の話を聞いていた。
小学校高学年の態度と、小学校低学年の態度との違いが対照的だった。
年齢が高くなればきちんと行動できる、ただそれだけかもしれない。
低学年のうちはのびのびと過ごしていても、小学校高学年になると話をきちんと聞けるようになるならば、それに越したことはない。
長男も6年生のクラスのみんなと一緒にきちんと話を聞いており、クラス単位の行動に溶け込んでいて何ら悪目立ちしておらず、とても安心した。
小学生の暴力増加
なぜ今回、小学校低学年の児童の態度について取り上げたのかというと、急増する低学年の暴力 キレない子どもにするにはという記事をネット上で見つけたからだ。
この記事によると、ここ数年、小学校低学年の暴力が急増しているそうだ。
先日の講演で小学校低学年の子どもたちが話を聞く態度が酷かったことは、小学校低学年で暴力が急増していることとリンクしているような気がしてならない。
ここ数年で小学校低学年で暴力が急増している背景には、待機児童の増加があるのではないか?という教育関係者もいる。
要は、0歳児や1歳児から保育園に入園する児童が増えたことと、小学校低学年で暴力が急増していることとがリンクしているのではないか?ということだ。
確か、2009年あたりから待機児童が急増したと記憶している。今の小学校1~4年生は、待機児童が急激に増えた時期に保育園に入園した年代である。
この年代では、保育園に入園する子どもが増え、特定の大人との愛着形成がうまくできていない子どもたちが増え、それが小学校での荒れや暴力に繋がっているのではないか?と、先日の講演での子どもたちの様子を見て思った。
話を聞く態度が悪かった小学校低学年の子どもたちばかりを責めるつもりはないし、小学校の先生が悪いとは思えない。
ただ、今の教育制度そのものについて、子どもたちにもう少し目を向けたほうが良いと感じる。