うちの長男は2歳から就学前まで療育センターに通っていた。
長男は療育センターの先生が大好きで、いつも楽しく通っていた。
早いもので、長男が療育センターを卒園してからもう5年が経つ。
お世話になった作業療法士さん、まだ在籍しているだろうか。
療育センターの思い出
長男が通った療育センターは自宅から遠かった。
だから通うのが大変だった。
今も車でこの療育センターの近くをたまに通りかかると、長男はなんだか感慨深げだ。
この療育センターでは同じ作業療法士さんに4年以上お世話になった。
長男はこの作業療法士とすっかり打ち解けていた。
この療育センターでは、月1回長男と作業療法士さんのマンツーマン療育をした。
不器用で体の使い方が下手くそな長男、時にはトランポリンをしたり、時には迷路や点結びをやったりした。
懐かしい。
月1回の通所だった。
だから療育(トレーニング)目的というより、日頃の長男の様子について作業療法士さんにお話しする=親支援がメインだった。
最後のレッスンが終わって帰るとき、作業療法士さんと会えなくなるのが寂しくて、長男はなかなか施設から出ようとしなかった。
名残惜しいという感情を長男が示してくれたことに作業療法士さんはとても感激していた。
そこの療育センターは就学前の子どもたち対象なので、自分の感情を表に出すのが難しい・言葉の理解が十分でないお子さんも多く在籍している。
「卒園するときに保護者の方からは名残惜しいと言われるけれど、子ども自身が寂しいと訴えることはほとんどない」と作業療法士さんは話していた。
だから長男が名残惜しそうな様子を示しているのを見て、長男の成長を感じて作業療法士さんは嬉しかったそうだ。
療育は就学前のほうが思い出深い。
就学前の療育はお勉強お勉強していないから、長男本人も療育に楽しく通うことができたから。
発達検査
無理には勧めない方針
長男が通っていた療育センターは発達検査を無理にすすめない方針だった。
こちらから「発達検査をしたほうがよいのですか?」と質問すると「発達検査をすると数値にこだわってしまうので」との返事がいつも返ってきた。
結局、療育センターに在籍している間、発達検査を一度も行わなかった。
知り合いの臨床心理士さんに聞いたところ、発達検査を積極的にすすめるかどうかは事業者の方針によって異なるようだ。
長男が通っていた療育センターのように「発達検査を積極的にしない」という方針の事業者は、少数派だけれども実際ある。
だから、就学の際にも発達検査を強要されることは一度もなかった。
家族の思いを尊重
長男が就学先を決める際も、作業療法士さんからは「まずはご家族がどうしたいかという思いが最優先です」との言葉を頂いた。
後で思うと、発達検査の数値が独り歩きして、普通級・支援級の判定に利用されることを警戒してくれたのかもしれない。
だから、長男が通った療育センターでは教育委員会に就学相談をするよう誘導するとかは一切なかった。
そういう意味で、長男が通っていた療育センターは保護者の気持ちに寄り添ってくれる良い方々ばかりだったと今振り返るとしみじみ思う。
長男が小学校を卒業するときには、この療育センターにご挨拶に伺ってお礼の言葉を伝えようと思っている。