中学受験するこどもたちが公立小で荒れるケースをよく聞くようになった。
幸いなことに、長男の学年は経験豊富な先生方が担任だったせいか、中学受験組が学校で暴れることはなかった。
けれども、そんな幸運なケースばかりではないらしい。
私の親類の子たちが通う公立小は、中学受験率が例年7割以上、年によっては8割近い。
そうなると、クラスで主流なのは中学受験組である。
そして、小学校高学年のクラスで中学受験組が荒れて学級崩壊する、というのが毎年繰り返されている。
結果として、学級崩壊を防ぐために、保護者会を開いたり、保護者による自主的な授業見回りをやったりなど、保護者の負担が大きくて大変らしい。
その親類いわく、学級崩壊の首謀者は決まって、難関私立中学に進学する児童だそうだ。
「難関中学に合格するためのハードな勉強がストレスになっていて、小学校の授業で受験ストレスを発散させている」~本当にそうなのかはその子のみぞ知るだが、少なくとも、中学受験をしない家庭の保護者にはそう映っていることだけは確かだ。
中学受験しない家庭の保護者は、
・そういう子の保護者は、自分の子が他の子に迷惑をかけていても平気で、自分の子どもだけ難関中学に合格できればいいと思っている
と思っているのだ。
一方で、中学受験生からすれば、
・公立小の授業は息抜きみたいなもの
なのだ。
ここまで分断が進んだら、もはや、どうしょうもない。
中学受験組が「公立小の授業が退屈」というならば、いっそのこと、到達度テストみたいなものを受けて合格したら欠席しても出席扱いにするとか、授業をタブレット学習にしてどんどん難しい問題を好きに解いてよいことにしてほしい。
そうしないと、中学受験組に授業を妨害される非中学受験組が気の毒だし、簡単な授業を黙って聞くことばかり強いられる中学受験組も気の毒だ。
ただ、こういう話をさんざん聞いたので、次男を中学受験をさせる気が失せてきた。
公立中に進学してこの世で起きている現実を体験したほうがいいし、次男には、中学受験の勉強をしていない周りの子をバカにするような鼻持ちならない人間になってほしくない。
難関中学に通う子がみんな自分勝手なはずはないだろうが、一部の自分勝手な家庭の子弟が難関中学に進学して世間を知らないまま、世の中の中枢を担う人物になるのかと思うと、やり切れない。
だから最近は、次男は中学受験せず高校受験を選択するほうが良いと思うようになってきた(気づけば中高一貫校出身者だらけ・中学受験にするか高校受験にするか【2025年1月】)。