文字が書けないこどもたちが増えている件。
「体幹が整っていない」・「複数の動きを統合するのが苦手な」こどもが増えていることも、文字が書けないこどもたちが増えている原因のひとつだとわたしは思う。
学校も工夫している
「文字が書けない」のも「箸がうまく使えない」のも「うまく泳げない」のも「走り方がぎこちない」のも根っこは同じで、体幹が整っていなかったり、複数の動きを統合する脳の使い方の発達が十分でないからだろう。
この件については学校も重々承知しているようで、小学校の体育の授業を見ていると、「投げる」・「走る」・「ジャンプする」・「転がる」などのいろいろな動きを遊びを取り入れながら経験するよう工夫しているのがよくわかる。
からだ作りについては今の小学校ではいろいろと工夫している。
ただ残念なことに「走る」や「泳ぐ」などの原始的な動きを経験する時間が学校教育の中で減っている。
たとえば、学校での夏休みの水泳指導(プール)の時間は昔よりも大幅に減ってしまった。
夏休みのプールの授業が減ったのは「働き方改革」の一環らしいが、夏休みにこどもが体を動かす機会が減ってしまったのとはとても残念だ。
学校や園で、原始的な動きをこどもたちにしっかりと体験させてあげたいものだ。
園庭がない園が増えている
そして、都市部では園庭のない園が増えている。
園庭がない園では、鉄棒やジャングルジムで気軽に遊ぶことができない。
園でまとまって外出してふだん遊びに行く公園に鉄棒がなければ、鉄棒を経験しないまま小学生になる。
幼児教育の環境整備よりも待機児童の改善を重視して保育園を乱造してきたツケが「文字が書けないこどもたちの増加」という形で回ってきたんだろう。
体幹の弱さや統合能力の改善はもはや学校や園に頼るだけじゃなくて、ふだんの生活のなかでの運動を保護者が取り入れていくしかない。
長い目で見守っていきたい。