カウンセリングや精神科医療が少しずつ身近なものになるにつれて、なんでもかんでも発達障害や精神疾患と結び付けられるようになったと感じる。
どんな人は性格に癖があるものだ。特に男性は総じて、程度に差はあれ、共感性が薄くて空気が読めないところがある。
たとえば、
・おっちょこちょい→ADHD
・ぼーっとしている→ADHD
・衝動的→ADHD
・空気が読めない→ASD
・こだわりが強い→ASD
・几帳面→強迫性障害
・些細なことにこだわる→不安障害
・人見知り→不安障害
上に挙げたことはどれも、程度が軽ければ長所になるものばかりだ。
・おっちょこちょい…程度が軽ければ「愛嬌がある人」。
・ぼーっとしている…程度が軽ければ「落ち着いている人」。
・衝動的…程度が軽ければ「機敏な人」。
・空気が読めない…程度が軽ければ「些細なことにこだわらない人」。
・こだわりが強い…程度が軽ければ「意志が強い人」。
・几帳面…程度が軽ければ「折り目正しい人」。
・些細なことにこだわる…程度が軽ければ「細かいところに気が利く人」。
・人見知り…程度が軽ければ「慎重な人」。
症状が重くて大変な思いをしている方々はもちろん当てはまらないけれども、
性格のクセ程度のことまで「発達障害」や「精神疾患」と結び付けれるのは、どうも、しっくりこない。
性格のクセがない人なんて、いない。人類みな、ごく軽度の発達障害なんだろうから。