長男が小学校低学年だった10年前と比べて、育児のスマホ依存度はどんどん進んでいる。
街中の至る所で、
・ベビーカーを押しながらスマホを見ている親
・ベビーカーに載せた赤ちゃんにスマホを渡して、赤ちゃんにスマホを見せている親
・抱っこひもで赤ちゃんを抱っこして、スマホを見ながら歩く親
・小さい子の手を繋いで、スマホを見ながら歩く親
・電動自転車の後ろに子どもを乗せ、子どもにスマホゲームをさせている親
に遭遇する。
病院やスイミングの待合室には、小さい子にタブレットやスマホを渡して、自分たちはおしゃべりに夢中な親たちがたくさんいる。その間、小さい子たちはタブレットやスマホでゲーム・動画鑑賞である。
待合室で本を読んでいる親もいるが、少数派だ(そういう人の多くが、私立小にこどもを通わせている親だと私は知っている)。
10年ほど前までは「スマホ漬けは良くない」という考えがまだ主流だった。
その当時は「親自身が、こどもそっちのけでスマホに夢中になっている姿」や「親がこどもにスマホを与えたままで放置している姿」を公衆に晒すのは「親として恥ずかしいこと」だという意識がまだ存在していたと思う。
ところが今は、親がタブレットやスマホを子どもに与えて放置し、親もスマホに熱中するか、またはおしゃべりに夢中、というのが当たり前になってしまった。
正直言うと私は「公衆の面前で、親がスマホやタブレットをこどもに渡したままにして放置する」という感覚が理解できない。
そんな今の親たちとは話が合うわけがない。
だから、次男の同級生の親と積極的に交流する気はさらさら無くなってしまった。
スマホ依存だけが、発達障害・グレーゾーン児を増やしているとは到底思えない。
けれども、スマホ依存が親子の関わりを減らしていることは確かだ。親子の関わりの減少により、人と人とのコミュニケーションの機会が減る。
そして、スマホからの情報は、自然界ではあまりお目にかかれない視覚的・聴覚的刺激であり、小さな子どもにとって刺激が強すぎる。
スマホ依存がこどもの発達を遅らせる可能性をもっと深刻に受け止めたほうがいい。
ベビーカーに赤ちゃんを乗せて外出するときや、抱っこひもで赤ちゃんを抱いて外出するときは、スマホを持たずに、赤ちゃんの顔をみて話しかけてほしい。
子どもと手を繋いで歩いているときは、スマホなど持たずに、子どもと会話を楽しんでほしい。
電動自転車の後ろに子どもを乗せているときは、風景について子どもと会話を楽しんでほしい。