要支援児:幼稚園と保育園のどちらを選んだらよいか

わが家の長男(発達凸凹あり)は保育園(公立)を卒園している。

保育園の先生方には本当にお世話になった。

一方、わが家の次男(発達凸凹なし)は幼稚園(公立)に通っている。

長男を保育園に、次男を幼稚園にそれぞれ通わせてみて、要支援児のサポートの仕方が公立幼稚園と公立保育園とでは違うことに気づいた。

サポートの仕方が幼稚園と保育園とで異なるのは、1クラスのこどもの数や要支援児の割合・支援の程度の違いが影響している。

サポートの仕方が違うだけで、幼稚園と保育園のどちらに通っても十分なサポートが受けられる。

ただ、園選びの際、園でのサポートの仕方が自分のこどもに合っているかを確認すると良い。

それでは、要支援児が通うという前提で、幼稚園と保育園ではどんな点が違うと私が感じたか、まとめてみた。

 

1クラスのこどもの数:概して幼稚園のほうが多い

幼稚園は概して1クラスのこどもの数が多い。

わが家の周辺では、一部の幼稚園で1クラス定員25名前後、多くの幼稚園では1クラス30~34名だ。

対照的に、わが家の周辺の保育園は1クラス定員20名以下と小規模である。

保育園は、幼稚園よりも1クラスの人数が少ないところが多い。

わが家の周辺の保育園は公立私立問わず、1クラス20名以下のところがほとんどである。

こどもの数が多いと、それだけで落ち着かなくなる子もいると思う。

それに、1クラス30人のときには指示が入りにくいけれど、1クラス15人になると指示が入りやすい、という子も少なくない。

静かな環境を好む子・少人数であれば集中できる子には小規模保育園が良いと思う。

 

担任の先生の数:概して幼稚園のほうが少ない

保育園は開所時間が長くシフト制であることもあるせいか、幼稚園よりも保育園のほうが、こども1人あたりの担任の先生の数が多いようだ。

これは、要支援児のサポートの仕方が幼稚園と保育園とでは違うせいもあると思う。

私が住む自治体に限って言うと、幼稚園は、担任の先生の数が少ない代わりに補助教員の数が多い。

これに対して、保育園では補助教員はそれほど多くなく、担任の先生の数が多い。

幼稚園に居る時にしっかりとしたサポートを希望するならば、幼稚園のほうが良いかもしれない。

 

要支援児の数:概して幼稚園のほうが多い(と思う)

保育園には「加配枠」といって、1つの園に在籍できる要支援児の数の上限が決められている自治体も多い。

わが家がある自治体がまさにそうである。

加配枠を設けることによって、要支援児が1つの園に集中しないよう配慮がなされている。

対照的に、幼稚園には加配枠がなく、要支援児の在籍数に制限がないところがほとんどだ(と思う)。

このため、幼稚園では年によって要支援児の数が多い学年が出ることがある。

また、幼稚園には要支援児が相当数在籍しているため、要支援児の保護者達が「同志」といった感じでグループ化することもある。

一方で、保育園では要支援児の割合はそれほど高くないし、保育園は1クラスの子どもの数がそもそも幼稚園よりも少ない。だから保育園では要支援児の保護者がグループ化する傾向があまりない。

こどもが療育に通っている保護者同士で情報交換したり交流したり支え合ったりできるのは、公立幼稚園のメリットだと思う。

 

長男にはどちらがよかったか

わが家の長男は実際には保育園に通った。

長男を出産した当時私はフルタイム勤務だったので、幼稚園という選択肢は頭になかった。

もし長男が未就学児だった頃に保育園と幼稚園のどちらかを選ぶならば、保育園を選ぶと思う。

次男が通う公立幼稚園の教育の良さは日々感じている。

けれども、長男だったら保育園のほうが過ごしやすいだろう。

なぜなら、1クラスのこどもの数が少ない保育園のほうが長男は落ち着いて過ごせただろうし、長男は1対1の加配は必要なかったので、保育園のほうが自立に向けた活動に向いていると思うからだ。

一方、手厚いサポートが必要な場合や、要支援児の保護者同士で情報交換したり支え合いたいと思うならば、公立幼稚園が良いと思う

 

集団生活一斉スタートの幼稚園も捨てがたい

わが家の長男の場合、赤ちゃんの頃から保育園に通っていて集団生活に慣れていたゆえ保育園でも良かった。

けれども、3歳4歳までずっと家庭で過ごしていたこどもが、いきなり保育園に通い始めて集団生活に慣れるのは大変なことだ。

その点、幼稚園は集団生活がはじめてのこどもを対象としている。

3歳児4歳児が集団生活にゆっくり慣れていくことが前提のカリキュラムである点で、幼稚園はやっぱり捨てがたい魅力だ。

結局のところ、こども自身の性格や成育歴(集団生活の経験有り・なし)、発達段階を考慮して就園先を決めればよい、ということだ。

PAGE TOP
タイトルとURLをコピーしました