書名: 発達障害の薬物療法を考える
著者: 嶋田 和子
出版年:2017年
出版社:彩流社
著者: 嶋田 和子
出版年:2017年
出版社:彩流社
ひとこと
本書は、発達障害の薬物療法の有効性に疑問を呈している、現状では数少ない本だ。
特に、発達障害に対する日本の教育現場の対応の現状が具体的に説明されている点は参考になった。
感想
薬物療法について
子どもの発達障害の薬物療法に使用される薬物がどんなものであるか、詳しく知らない保護者は多いだろう。
本書には、子どもの発達障害の薬物療法に使用されている薬物についての詳しい説明と、薬物療法の有効性を否定する研究結果を掲載した海外の論文について書かれているので、是非、参考にしてほしい。
本書には一例として、子どもたち3兄弟すべて発達障害と診断されていて、薬物療法に振り回されている感があるご家庭(仮名)が紹介されている。
「3兄弟は薬が切れてくると機嫌が悪くなり奇声を発する」という描写が生々しかった。
本書を読むと自分の子どもには薬物療法を受けさせたくなくなること必至だ。
学校での発達支援について
本書を読んで、現在、国や自治体が発達支援として学校に精神科医を巡回させる施策をすすめようとしていたり、発達障害が疑われる子どもの親に学校や幼稚園の先生や保育士が投薬をすすめたりする事例が増えていることを知った。
「発達障害バブル」といわれている現在、学校側が子どもを精神科受診へと導くケースは年々増えていくだろう。そうなると、各人がどの療育方法を選択するかという選択肢はなくなり、薬物療法へと強引に導かれる可能性がある。
子どもに薬物療法を受けさせるつもりはない我が家にとっては、この展開は非常に迷惑だ。
私見
本書を読むと、精神医療に繋がれた子どもたちが薬物療法を受けてどうなっていくのかが分かる。
本書は、医療機関を受診しようか迷っている保護者の方や学校の先生にぜひ読んでもらいたい本だ。