夏休み明け、先生が辞める

次男が通う公立小では今年もまた、夏休み明けに先生が退職した。

そういえば、去年も今年と同じく、夏休み明けに退職した先生がいた。

 

今回退職したのはベテランの先生。

定年退職したのち、再任用された先生だ。

 

退職した先生は1年生の担任だった。

小学校に入学してまだ3カ月。

はじめての学校生活にようやく慣れたところで担任の先生が消えるようにいなくなる。

担任の先生が突然いなくなった1年生への影響はあまりにも大きい。

 

いまの公立小は頻繁に先生が退職していく。

そして、毎年のように産休育休に入る先生が複数いる。

10年前、長男が公立小に入学したとき、若い女性の先生の比率が高いことに気づいた。

10年後にこの若い女性の先生方が結婚して一斉に育休に入ったら、果たして小学校の現場は回るのだろうか、と当時思った。

 

10年後、この心配は現実のものとなった。

現在、育休取得者の増加は小学校の人手不足の原因のひとつとなっている。

 

私が子どもの頃、先生が育休をとっても代わりの先生は必ずやってきた。

けれども、人手不足の今は、育休の代替の先生が簡単に見つからない。

上の人たちは「育休代替は非常勤講師で対応させればなんとかなる」と甘く見ていたのだと思う。

 

個人的には、妊娠中の先生には無理して働いてほしくないし、安心して産休育休に入れる職場環境であってほしい。

でも、今の学校現場はそれがままならない環境になってしまっている。

 

今回退職した先生も、正規の授業のほかに、退職や育休で穴があいた授業のサポートを頼まれていたのかもしれない。

ベテランであるがゆえ、非常勤講師に課される負担以上の負担を強いられていたかもしれない。

 

今の公立小の状況では、「先生は退職しない」前提のシステムでは機能しない。

担任が辞めてしまったクラスのこどもたちが理不尽な思いをするのだけは何とかしたほうがいい。

学級担任制はもう限界だと思う。

いつ何時、誰かが辞めても回る仕組みにしなければ、学校は回っていかない。

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