公立高校の定員割れ【東京は例外】

東京都以外の都市部地域にある公立高校の倍率が下がっている。

たとえば大阪府や神奈川県がその代表である。

 

公立高校の倍率低下の原因のひとつが、生徒が私立高校に流れていることだ。

単願推薦で早々に私立高校入学が決まれば、それ以降は一般入試のためのつらい受験勉強をしなくてすむ。

「受験勉強をしなくてもいい」という理由で私立高校の人気が高まっている、らしい。

 

大阪府では私立高校の授業料の完全無償化(所得制限撤廃)により、私立高校の人気が高まる一方、公立高校の倍率が下がり、2024年入試では半数の公立高校(府立高校)が定員割れした。

大阪府は東京都とは高校受験の様子がまったく違う点に驚く。

 

神奈川県は私立高校の授業料無償化(所得制限あり)の影響か、2024年入試での公立高校の倍率は1.17倍と低い。

 

一方、東京都でも大阪府と同じように私立高校の授業料無償化に所得制限が撤廃されたものの、2024年入試での都立高校(一般入試)の倍率は昨年と変わらなかった(1.35倍)。

第1希望の都立高校を一般受験する受験者が一定の割合で存在する東京都の高校受験はまだ「まとも」かもしれない。

東京都には「『楽だから』私立高校を単願推薦」に安易に走る保護者が大阪府に比べて少ない、ということだ。

 

私立高校といってもピンからキリまで幅広い。

少人数できめ細かい指導をする伝統校もあれば、公立高校の不合格者の落穂拾いで予想外に大量の入学者を受け入れたため教員が足りず授業が非常勤講師頼みになっている高校もある。

併願校であっても私立高校をしっかりと見極めて選ぶのが大切なのだ。

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