高校の進路指導(都立高校の場合)

長男が通う都立高校では、卒業生の進路は「大学・短大・専門学校・就職」と多岐にわたる。

偏差値60を超える都立高校では卒業生の進路は大学ほぼ一択だ。一方、偏差値55以下の都立高校では卒業生の進路は大学に限定されず、専門学校に進学する生徒の割合が増える。

特にやりたいこともなく、入れそうな大学にただぼんやりと入学するよりも、やりたい職業について専門学校で資格をとって手に職をつけるほうが、社会人として独り立ちできて良いと個人的には思う。

長男の高校入試の際、いろんな高校の説明会に行って感じたのは、私立高校はとにかく「大学進学率を上げたい」という理由から、専門学校よりも大学への進学を生徒にすすめている、ということだ。

成績上位校ならば、都立高校でも私立高校でもほとんど大学に進学するから、都立も私立もあまり変わらない。

一方、成績が真ん中かそれ以下の都立高校では、大学進学にそれほどこだわっておらず、大学・専門学校問わず「自分のやりたいことを実現できる」進路を生徒に選んでもらう方針だと感じた。

これに対して、中堅どころの私立高校は大学進学率に非常にこだわっていて、いわゆる「Fラン大学」でもいいからなんとかして大学に入学させたい、という意図が私立高校の説明会では垣間見えた。

この点では、都立高校のほうが私立高校よりも、ある意味、生徒ひとりひとりの適正と希望を考慮した進路決定を推奨していて堅実である。

今や、レベルが真ん中以下の大学では総合型選抜により学科試験なしで入学できるところが多く、願書さえ出せば希望の大学に入学できる時代である。

進学実績だけ見ると、真ん中かそれより下のレベルの高校では、私立高校のほうが都立高校よりも進学実績が良いことが多いが、その理由のひとつは「中堅レベルの私立高校は大学進学率を上げることにこだわって大学進学をすすめている」からだと気づいた。

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