2020年改訂の学習指導要領から、中学で学習する英単語の数が大幅に増えた。
「成績下半分の中学生が理解するには難しい」とおぼしき英文が中学教科書にたくさん載っている。
その結果、公立中学で成績下半分の子たちは英語わからんちんのまま中学を卒業していく。
でも、この事態を問題視する声は少ない。なぜだろう。
もちろん、全国に存在する多くの中学の英語教師は当然この事態に気づいているし、この事態の深刻さを主張する専門家も居るし、この事態を報道するマスコミも在る。でも、この問題が大きく取り上げられることはない。
学校も行政も国も「成績上位の子たち(正確に言えば上位30%)だけ英語力が上がれば良いと思っている」のだと私は判断している。
ここで何度も取り上げているが、成績下半分の子どもたちは今の公教育で切り捨てられていると私は感じる。
成績下半分の子らは英語なんかできなくてもいい・上からの命令に大人しく従う低賃金の労働力になればいい…と国が考えているとしか思えない。
あとは、親を含めた周りの大人がそれに気づくかどうか、である。
いや、子どもたちの現状に気づいてあげてほしいものだ。
都立高校で英文法を総復習する
都立高校(偏差値低め)に通う長男が、高校英語で何を学習しているのかというと「中学英文法のやり直し」である。
具体的に言うと、長男が通う都立高校の授業(宿題含む)は、中学英文法のおさらい+英動詞の活用(現在-過去ー過去分詞)の暗記徹底が中心である。
長男が通う都立高校は英語が苦手な生徒が多い。
だから、中学校で身につかなかった英文法を高校でおさらいしている、というわけだ。
昔は、公立中学で動詞の活用の暗記を徹底的にやったものだった。
ところが、今の公立中学の英語授業ではやることが多すぎて、動詞の活用の暗記など、ものすごく「おざなり」である。
独学や受験機関で英語の動詞活用をきちんと覚えた生徒もいるだろうが、公立中に通う中学生のうち成績下半分の子たちはもう、それはそれは、動詞の活用の暗記などいい加減だ。
中学英文法の総復習はありがたい
極論すれば、英文法の核は中学3年間で習う内容である。英文法を理解するには、中学英文法をしっかりと身に着けることが最重要なのは言うまでもない。
高校授業での「中学英文法のやり直し(=総復習)」が長男にはピッタリハマっているようだ。
長男は英語が分かるようになってきたのか、英語学習に対して意欲が出てきた。
母語の国語力がないと、外国語の文法をきちんと理解するのは難しいといわれている。
国語が苦手な長男には、高校生になってから英文法を総復習するのがちょうど良かったのだろう。