高1の長男は「数学が面白くなってきた」と話す。
確かに、長男は年々、数学ができるようになってきた。
おそらく、長年の課題だった基礎的な計算能力(暗算力・計算の速さや正確さ)と数の処理能力が伸びたのが大きい。
それに、長男の話を聞いていると、数学の授業に関しては高校(都立高校)のほうが中学(公立中学)より「まとも」のようだ。
先生によって個人差はあるだろうが、高校の先生のほうが公立中の先生よりも数学を丁寧に教えてくれるみたいだ。
中学校での数学の授業:小学校算数の復習はやらない
長男いわく、中学の頃は数学の授業は原則「配られたプリントを生徒たちがやるだけ」だったそうだ。
え、それって「授業」なの?
「大多数の生徒が塾ですでに習った事項を学校で授業をするのはバカバカしい」いうことか。
長男が通う公立中では上位30%(二極化した上位層)に焦点を合わせた授業をしていて、残り70%(二極化した下位層)は放置していた。
親としては、成績下位層には小学校での既習事項でつまづいた部分を手厚く復習してほしかった。
でも、ほとんどの公立中学ではそんなことはしない。
「学習のつまづきは小学校のせい。なんでオレたちがそのツケを払って面倒を見なくちゃいけないんだ」というのが公立中学の数学教師の言い分だと思う。
確かに、速さの単元での「みはじ」「はじき」に代表されるいい加減な算数指導が公立小学校で行われているのも、算数学習をつまづかせる原因のひとつだとは思う。
でも思考力の成長は個人差がある。小学生の時点で理解できなかったことが中学生になったら理解できるようになるが多いってことを理解してほしい。
小学校の授業が悪いばかりじゃないと思う。
つまづきを解消しないと数学の力は伸びてかないのに「つまづいている箇所」を指摘されることも「学習のつまづき」を指摘されることも、公立中学ではなかった。
長男が通っていた公立中学では、成績上位層に授業レベルをあわせて、都道府県入試レベルの問題を宿題に出す。成績下位層は中1中2の時点で入試問題なんて解けるわけがないのに。
本来、成績下位層に対しては「小学校算数の復習をとりいれつつ、教科書の基礎を理解することを主眼においた授業」をしてほしい。でも公立中学側は「そういうことは塾がやること」だと思っているんだろう。