特別支援に携わる人々の間でよく使われる言葉がある。
それは「二次障害」である。
二次障害とは
二次障害とは、
こどもの発達障害を放置した結果、周囲からの否定的な関わりや学習の困難さが原因でこどもがうつ・不安になり、結果として、引きこもりや不登校、家庭内暴力などが副次的に生じること
こどもの発達障害を放置した結果、周囲からの否定的な関わりや学習の困難さが原因でこどもがうつ・不安になり、結果として、引きこもりや不登校、家庭内暴力などが副次的に生じること
をいうようである(私なりの解釈である)。
「二次障害を防ぐ」という言葉は、こどもを特別支援のルートに乗せるために、特別支援に携わる人々(多くは療育関係者)がよく使用する(ように思う)。
『特別支援級でサポートを受けないと、将来、引きこもり・不登校・家庭内暴力が起きますよ。』
特別支援に携わる人々(支援者)から「特別支援によるサポートを受けないと、二次障害を発症しますよ」と脅しともとれる言葉を投げかけられることがある。
不思議なことに、というよりも、当然というべきか、特別支援との関わりが薄い教師や塾の先生からは「二次障害」という言葉はあまり聞いたことがない。
しかし、特別支援級で学んだとしても不登校を回避できるわけではない。
思春期になれば誰もが、自分の存在意義を自問する。その過程で不安に駆られることは誰もが経験することだ。
10年前に比べて「特別支援級に行かない」=「現実を直視していない」=「将来的な二次障害の発生」という同調圧力が強まっているのを感じる。
けれども、支援級に行くことだけが特別支援ではない。
もちろん、支援級のほうが落ち着いて過ごせる子どもはたくさんいる。
その一方で、普通学級で学ぶほうが大きな学びが得られる子もいることも知ってほしい。