長男が小・中学校と9年間公教育を受けてきて感じるのは、学校の先生はとにかく「教えたら、それでおしまい」だということ。
「得意分野を伸ばそう」とか「苦手分野をもう一度やってみよう」という提案を学校の先生から聞いたためしがない。
学校の先生は「テストの採点をして、通知表に成績をつけて、それでおしまい」なのだ。
学力が高い子は基本、放置。
学力テストの結果を保護者に渡すだけ。学力テストの結果分析はまったく「なし」。
学力が思わしくないと支援級がすすめられ、その後は支援級の先生が担当する。
補習すら担任の先生は担当しない(忙しすぎるから)。勉強が苦手な子は補習専門の先生が担当する。
勉強が得意な子に教えるよりも勉強が苦手な子に教えるほうが難しいのに、勉強が苦手な子への補習は非常勤の若い先生にお任せだったりする。
人間、得意分野をどんどん伸ばせれば面白いし、苦手な分野をじっくり勉強して理解できるようになる喜びも大きい。
でも、担任の先生といっしょに得意分野を伸ばす勉強をしたり、担任の先生から苦手な分野を丁寧に教えてもらうことがないのがいまの公教育のシステムらしい。
長男が通った小中学校で出会った先生方は、素晴らしい方が多かった。でも、とにかく、こどもたちが学習内容をきちんと理解したかは二の次、のように見えた。
塾や個別指導では「得意分野をどんどん進めよう」とか「できなかったところは時間をかけてやってみよう」とか、いろいろなアドバイスがもらえるのは普通のことだ。
子どもが大きく成長する様子を見ることができないのに、学校の先生をやっていて、つまらなくないのかな?
教師不足が叫ばれているが、1クラスのこどもの数を減らして担任の先生がひとりひとりにじっくり目をかけるほうが、教師としてのやりがいが得られるんじゃないかと思うが、どうなのだろう。