保育所で育つこと(国語力への影響)

昨日は、保育所の現状について取り上げた(学校もひどいけど保育所はもっとひどい)。

今や小学校入学前のこどもたちの半分以上が保育園で過ごしている。

現在、保育園に通うこどもたちの多くは、家庭に居る時間よりもずっと長い時間、保育園で過ごしている。

こどもたちが長時間、半日近く過ごす場所として保育園の環境がふさわしいのか、本当に残念なことに、あまり話題にのぼらない。

女性の社会進出が進み、3歳になる前から保育園にこどもを預け始める女性が今の主流である。

今や幼稚園よりも保育園に通う子どものほうが多い。

3歳未満のこどもの過半数が保育園で過ごしているのだ。

保育園の環境がこどもたちにとって相応しいものなのか、考えてあげてほしい。

保育園に通えば、朝起きて朝食を食べてすぐに保育園に登園し、夜、保育園に迎えに行き、夕食を食べたらすぐ入浴して就寝、である。

保育園に通っていれば、家庭でゆっくり過ごす時間はほんのひとときしかない。

 

言葉を話せるようになるまでが大事

こどもが3歳になれば、自分で言葉を発し、自分の意思を言葉で伝えられるようになる。

問題はそれ以前だ。

こどもが自分で話せるようになる前には、言葉のシャワーを浴びる必要がある。

言語脳を十分に活性化させるためには、1対1で話しかけられる時間が必要だ。

3歳前後になれば、自分の要求を相手に言葉で伝えられるようになるし、4歳5歳になれば、子ども同士で言葉を使って意思疎通できる。

だから3歳以上はまだ何とかなる。

でも3歳未満のこどもは言葉での意思疎通がまだ十分でないから、周りの大人が積極的に話しかけてあげる必要がある。

ところが保育園に居る0ー2歳児の子どもは、家庭で育つ場合と比して1対1の話しかけがどうしても少ない。

認可保育所における保育士の配置数(国基準)では、0歳児はこども3人に保育士1人、1歳児2歳児はこども6人に保育士1人しか、つかない。

それに、家族であれば当然、こどもが好きなもの・興味があるものが分かっているから、こどもの興味に即した話ができる。

けれども、保育士1人にこども3人とか6人とかいう基準では、すべてのこどもについてひとりひとりの興味に合わせたオーダーメイドな話しかけを保育所に望むのは無理だ。

 

国語力への影響

「こどもの国語力の低下」に関して様々な意見がある。

今は過半数のこどもたちが保育所育ちである。

もちろん「こどもの国語力の低下はすべて保育所のせい」だとは決して思わない。

ただ、言葉を使って意思をうまく伝えられない3歳までの期間に保育所で過ごすことで、十分に語りかけされないことが、のちに国語力の低下につながるんじゃないか…そんな気がしている。

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