中学受験しない子が、中学受験率が高い小学校に通わせるデメリット

そういえば、長男は中学校に入学してから社会や理科をきちんと勉強するようになった。

小学校に通っている間は、社会も理科もきちんと勉強したことはなかった。

そういえば、長男が通った公立小学校では小1から宿題が毎日しっかり出されたけれど、
社会や理科の宿題はほとんど出なかった。

 

長男の小学校時代の宿題:小学校英学年

小学校低学年では、

・毎日の漢字練習
・毎日の計算ドリル

という定番の宿題に加えて、週末に作文が課された。

 

長男の小学校時代の宿題:小学校高学年

長男が高学年になると、

・毎日の漢字練習
・毎日の計算ドリル

の宿題は相変わらず出されたものの、週末の宿題(作文)がなくなった

週末の宿題は「自主学習」という形で、
「やりたい人だけ宿題を自分でやる」という形式に変わった。

やりたい人だけ宿題をやる形式なので、
宿題が嫌いな長男は基本、何もしなかった。

長男が小5のときの保護者会に参加して、
「高学年で宿題が減って、大丈夫だろうか」
と感じたのを覚えている。

長男が通った公立小学校は、
毎年、半数以上が中学受験する、中学受験率がわりと高い小学校だ。

要するに、
長男が通った公立小学校の高学年で宿題が減ったのは、
「学校が宿題を沢山出すことで、中学受験の邪魔をしないでほしい」
という親の要望に応えたのだろう。

そして、小学校を卒業するまでの間、
長男の宿題や勉強について小学校からうるさく言われることはなかった。

長男から聞く小学校の話は行事の話ばかりだった。

長男が通う小学校では、行事が中学受験の勉強の良い息抜きになっていたのだろう。

そんな小学校生活を長男は楽しく過ごすことができたから、
それはそれで良かったのだけれど、
小学校での勉強はほとんど見についていなかったと思う。

成績下位者にはほんの少しの補習をやってお茶を濁して、おしまい、なのD。

 

割を食うのは中学受験しない子たち

けれども、このやり方で割を食うのは、
中学受験しない2、3割の子どもたちだ。

たとえば、昔、小学校高学年で習う地理や歴史では、
小学校の先生が主体となって、
日本の都道府県や山地・山脈、歴史上の重要人物を
小学校の授業で必死に覚えたものだ。

でも今は、
中学受験する子たちは、
学校で習う内容なんて塾でとっくに学習済みだから、
学校で必死に覚える必要など、ない。

中学受験率が高い公立小学校では、
学校の授業は息抜き・お遊びの場でしかない。

長男が通った小学校の担任の先生の先生方にとって、
中学受験によるストレスで学級崩壊が起きないことが最優先事項だと見えた。
結果、小学校の授業はお遊びみたいな内容になる。

その割を食うのが中学受験しない子達だ。

中学受験しない子達は
必死に勉強する習慣が身につかないまま、
公立中学へと進学することになる。

日本の都道府県や歴史上の人物など、
ロクに覚えないで公立中学に進学する生徒が多いから、
公立中学の先生は大変だ。
日本の都道府県を暗記することから中学校の授業をスタートさせなければならない。

長男も例外ではない。

長男は中学生になってから初めて、
日本の都道府県や歴史上の人物を必死で覚えている。

長男の場合、覚える気があるだけ、ましだ。

でも、小学校で必死に勉強することを身に付けなかった子たちが、
中学生になってから必死に勉強する習慣を身に付けることはなかなか難しいと思う。

結果、子どもの学力が心配な保護者は、
中学受験しなくても小学校のうちから子どもを通塾させなければならない、という状況に陥る。

なんでこうなってしまったんだろう。

中学受験しない子たちにも、
小学生のうちにきちんとした学習習慣を身に付けさせてあげたいものだ。

この現象は、
中学受験率が比較的高い地域(都市部)でしか起きていないから、
残念ながら全国的にはあまり話題にはならない。

中学受験するご家庭のほうが教育熱心だから、
そちらの声がどうしても大きくなる。

それに、
中学受験するご家庭から「意味がない宿題を小学校から大量に出されて困っている」
という話が毎年必ず出るのも確かだ。

巷には「中学受験する生徒が嫌い」な担任もいて、
嫌がらせのように大量の宿題を課すこともある。

どうすればいいんだろうな。

中学受験する生徒・中学受験しない生徒のどちらも納得する解決策としては、
小学校の授業内容を根本的に見直して、
各人に合わせた個別授業をするしか、道はないんだろう。

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