今年の夏休み、
長男が通う公立中学ではない、
別の公立中学の管理職の先生と話す機会があった。
念のために断っておくが、
この管理職の先生は決していい加減な人ではなく、
職務を一生懸命遂行している方である。
この管理職の先生と話して一番印象に残ったのは
「管理職の先生というのは、鈍感でないと務まらない(失礼ながら)」
ということだ。
ここでいう「鈍感」という言葉は決して否定的な意味「だけ」ではない。
鈍感=細かいことがあまり気にならない、ということで、
学校管理職として長年働くための適性をお持ちだということだ。
最近よく聞くHSP(Highly Sensitive Person)の人は
公立中学の管理職にはなれないと思うし、
管理職になる前に学校を辞めているだろう。
HSPならば、
そもそも管理職になりたいとは思わないだろうし、
学校の先生になりたいとすら思わないだろう。
不登校生徒に対する思い
管理職の先生と話していて
随所に「不登校の生徒」の話が出てきた。
それだけ不登校の問題は中学校では無視できないものであり、
中学校で不登校の生徒が増えているのだと思った。
その管理職の先生と話をしていて気づいたのが、
その管理職の先生は「生徒がなぜ不登校になってしまうのか」が
どうしても理解できないようだった。
もちろん、管理職であるがゆえ、
不登校に関する研修も今までたくさん受けているだろう。
現場にいる担任教師やスクールカウンセラー、心の教室の先生から
不登校生徒の悩みについて今までたくさん聞いてきたはずだ。
けれども、
その管理職の先生はやっぱり
「不登校の生徒はどうして学校に来たくないのか」
本来的に理解できないのだと感じた。
学校が好きな人が学校の先生ひいては管理職になるのだから、
そういう人には、
学校に来たくない子どもの気持ちは永遠に理解できないのだ。
学校管理職という「基本的に、学校という場所が好きな人達」だけで、
「どうしたら不登校が減るか」を議論していても、
不登校は絶対に減らないだろう
と思った。
今回、
学校管理職の先生と実際話してみて、
「学校管理職は鈍感であるがゆえ、
敏感な不登校生徒の気持ちを学校管理職と共有することは困難だ」
と割り切ったほうが、精神衛生上良いと思った。
そういう意味では、
学校管理職の先生と直接お話しできたことは
とても有意義な経験だったと私は思っている。