わが家の長男。
整理整頓が苦手でしょっちゅうモノを無くす。
長男の字は乱雑で、まともに読めたものではない。
長男は漢字の書き取り練習が大の苦手だった。
小学校の頃は廊下に習字や制作物が貼られていたが、長男の作品はもう見ていられないほど際立って字が汚なかった。
そして長男はモノの管理が苦手でだらしない。
長男、座席にモノを置き忘れたのは数えきれない。
長男が高校生になってからだけでも、バスの中に体操着を置き忘れて営業所に取りに行ったことが3回ある。
それでも長男はくじけず性格は明るい。
まあいわゆるADHDそのもの、である。
次男は長男とは対照的だ。
次男は几帳面で優等生。
次男がモノを無くすなんてことはまず、ない。
次男の字はまるで優等生の女の子のように丁寧で、モノの管理もきちんとできる。
もちろん、次男は漢字を書くのも得意で、漢字の「とめ」・「はらい」は完璧で美しい。
毎年、担任の先生からは「次男の字はきれいだ」とお褒めの言葉を頂戴する。
長男と対照的で次男は「明るい性格」とは言い難い。
次男は現在小3だが、現時点ですでに手厳しい男である。
次男は、一度言われたことは決して忘れない。
次男、他人に言われたことは信じられないほど執念深く覚えている。
次男は今でも、相性が悪かった1年生の頃の担任をボロクソに言っている。
長男と次男、真正面から正反対の性格だなあ…と思う。
偏差値25の長男と偏差値75の次男の兄弟が同じ家に暮らしているというわけだ(長男の名誉のために言うが、長男は今は以前より勉強ができるようになって、偏差値50くらいにはなっていると思う)。
そんな長男と次男は信じられないほど、仲が良い。
ふたりが正反対な性格だからこそ、お互いに補い合って仲が良いのだろう。
次男が優等生でそれほど努力しなくても100点連発なのを長男は知っている。
地頭の良さは努力ではどうにもならないことを、次男を見ていて長男はわかっているはずだ。
それでも長男は次男をねたむことなく可愛がってくれる。
長男がものすごく努力していても、あまり良い点が取れないことを次男は知っている。
地頭の良さは努力ではどうにもならないけれども、それでも、長男が地道に努力して少しずつできるようになったことを次男はわかっていると思う。
次男は長男をバカにすることなく、兄弟いっしょに楽しく遊んでいる。
そんな凸凹兄弟の母親である私は、長男と次男を足して2で割った性格である。
「基本的に几帳面だが、たまにポカっと抜けて忘れ物をすることがある」それが私だ。
私の遺伝子のうちADHD系遺伝子が長男に行き、几帳面な遺伝子が次男に行ってしまったのね、とつくづく思う。
