不器用な子が増えている、といわれている。
「グレーゾーン児が増えている」と巷で噂されているから、不器用な子は確かに増えているのだろう。
不器用な長男を見ていて実感する、「小さい頃に不器用でも、不器用さは長い時間をかけて少しずつ薄れていく」ことを。
かなり不器用でも、そんなに心配することはない。
不器用な子は手を自由に動かせるようになるまで時間がかかる。
不器用だった長男を育てた経験から、そう実感している。
不器用な子でも、中学生になれば体がかなり自由に動くようになるし、高校生になれば「多少不器用な人」という程度に落ち着く。
次男が通うスイミングスクールのレッスンの様子を見ていると、小学校低学年では「男子より女子のほうが早く上達する」のが分かる。
運動が得意・体を器用に動かせる子は、小学校就学頃からスイミングに通っても長く続けられる。
ところが、不器用な子は小学校入学前後からスイミングに通うと、途中で挫折する率は高い。
長男もそうだった。
小学校高学年クラスになるにつれ、スイミングスクールでは男子の割合が徐々に増えてくる。
男児は年齢が上がるにつれ筋肉がついてくるし、体の自由が利くようになるからだと思う。
不器用な子は、スイミングをはじめとする体育系の習い事は「小学校高学年」から始めるのがおすすめだ。
ピアノは、水泳以上に不器用な小さな子には厳しい楽器だ。
両手同時に動かして違う動きをするのは、幼児には難しすぎる。
最初からピアノが上手く弾ける幼児は10人に1人か、20人に1人程度だろう。
手が自由に動かせない不器用な幼児にはピアノは過酷な楽器だ。
ところが、耳を鍛えるのに最適なのは「小学校就学前後」だ。
でも、不器用さんは幼児の頃はピアノがうまく弾けない。
さて、どうしようか。
手を上手く使えない子に無理矢理ピアノを習わせても長続きしない。
だから「就学前後のおけいこはリトミックが最適」だと個人的に思っている。
ピアノのような細かい動きよりもまず、リトミックのように全身で音を感じるほうが子どもにとって楽しい。
リトミックを「幼児のおけいこごと」だと侮ることなかれ。
きちんとしたリトミック教室でリトミックを続けると、聴く力が育つ。
不器用な長男は、小さい頃からリトミックを続け、ピアノと水泳は小学校高学年から本格的に始めて長続きしている。
楽器にせよスポーツにせよ、体を使う習い事については「不器用な子は小学校高学年まで待ってから始める」のをおすすめする。
