漢字練習はやっぱり大切だわ

小学校に英語教育が導入されて以来、「国語」という教科が軽んじられている。

英語教育と比べて、国語教育が相対的に軽視されているわね。

自戒を込めて言う…自分を含め保護者は「小学校でも英語教育が重要!」という熱にあおられた結果、英語教育には熱を入れ、その反動で国語教育には関心が薄くなっている。

 

「親世代が小学生の頃はどうだったか」をふと考えてみると…「漢字学習は大切」という意識が根付いていた。

 

ところが今は、学校も保護者も国語学習(漢字練習含む)を昔よりも重要視しなくなっている。

これではいけないわ。

日本語で書かれたテキストをきちんと読めるようにしなければ、難解な英文のテキストを読めるようになるはずがない。

 

まずは基本に立ち返ることにした。

こどもたちには「まずは漢字練習をきちんとするよう声かけしよう」と思い直したのよ。

次男(小3)の今年の担任の先生は漢字学習の重要性を認識していないと感じる。

 

昨年の次男の担任は、漢字の習得に熱心な先生だった。ちょっと熱心過ぎたけど(笑)

昨年の担任は、小テスト1週間前になると「来週は小テストをやる」とこどもたちに告知していた。

つまり昨年は、担任の先生がこどもたちに「自宅で漢字練習を自習すること」を促していたわけ。

もちろん、あらかじめ告知されても漢字練習をしないこどもはかならず居ると思うけど…おおかたのこどもたちは小テストのために漢字練習をしていたと思う。

 

それが今年は方針が180度転換した。

次男いわく、今年は、前日に漢字テストがあることが告げられ、授業中にちょこちょこっと、こどもたちが各自練習して、その後すぐ、漢字テストがあるらしい。

 

どうやら今年の次男の担任は「宿題をたくさん出して、こどもたちに負荷をかけたくない」タイプの先生のようだ。

小学校には「宿題はたくさん出さない。授業中に勉強して学習内容を定着させる」というポリシーを持った先生が一定数いるのよね。

自然派というか、こどもたちの自主性を重んじる、みたいな理由らしい。

 

確かに「山のような宿題をこなせば、果たして学習内容が定着するのか?」という疑問がある。

「宿題=単なる作業」になってしまうと効果が薄れるから。

小学校での学習内容が増え過ぎてこどもたちがアップアップしている、という理由も大きい。

 

その一方で、「高学年・中学生と学年が上がったときに、漢字練習を繰り返しやらないで漢字が定着するのか?」という疑問もある。

うちの長男が良い例だ。

今でこそ漢字を書いて覚えている長男だけれども、小学生の頃は書字が苦手で、漢字練習がちっとも身につかなかった。

長男が漢字ができなくても、小学校はほったらかしだった。

仕方ないので、漢字の読みだけは家庭でなんとかできるようにしておいた。

 

「都市部の公立小では、中学受験しない子は放っておかれる」~このことの悲惨さを、親子ともども理解しておいたほうがいいわね。

 

中学受験率が高い都市部の公立小では、余計な宿題を出れば、中受する家庭から「中学受験の邪魔」とクレームが入る。

結果として、学力下位層は学習習慣が身につかず放置されるのが都市部の公立小のおそろしさ。

 

「無理をさせない」特別支援教育と中学受験率の高さのせいで、都市部の公立小の授業は「ゆるゆるのぬるま湯」になっている。

放っておくと、こどもたちは「教科書・漢字ドリル・プリントをボケ~と眺める」=覚えました、と状態に陥ってしまう(ミドリゼミさんの表現をお借りする。この「ボケ~と眺める」が昔の長男そのまんま)。

長男がそうだったから、身に染みて実感している。

当時中学生の長男を「ボケ~と眺める=覚えました」から脱出させるのに相当、時間がかかったのよ。

 

「宿題の強要は良くない」・「こどもが勉強したいと思ったときに勉強すればいい」とおっしゃる先生もいる。

そりゃその通りなのだが…問題は、子どもが「勉強したい」と思い立った時にはすでに、子どもは家計を支える大黒柱になっていて勉強できる環境ではなかったりする。

経済的に困窮している家庭はそんな感じだ。

 

高校生になってから勉強したいと思い立っても、高校生の子がアルバイトをしなければ家計が回らない状態になっていたりする。

わたし自身がまさにそうだったからよくわかる。

 

小学校低学年のうちに漢字計算などの「基礎だけ」でいいから叩きこめるものは叩き込んでおいたほうが今後の為になると思うのよ。

 

わたしは漢字学習の重要性を身にしみている。

最低限、小学生のうちに自学自習する癖をつけてあげたほうが将来、いろいろな分野の仕事に就けるチャンスが広がる。

 

練習しなくても漢字が楽々覚えられる子や、塾や公文で漢字をしっかりと練習している子は自宅での漢字練習など要らないだろう。

けれども、教育に関心がない家庭のこどもたちは、漢字が習得できないまま放置されることになる。

練習をきちんと習慣づければ漢字がきちんと習得できる子どもまで漢字が習得できなくなっているのは悲しいことだ。

 

漢字練習に限った話ではなく、何事もコツコツと努力する機会を小学校生活から奪わないでほしい。

「無理をさせない」派の先生方のあまりにフワフワした理想論を聞いていると、こどもたちが後々困るんじゃないかと心配だわ。

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