現在高校生の長男は小学校から高校までずっと普通学級で過ごしてきた。
今は長男にとって「普通学級にいるのは当たり前」なので、「普通学級」という用語が懐かしく思える。
長男は小学生の頃「勉強が苦手でも気にしない子」だった。
よく「自己肯定感が大切」・「勉強ができないと自己肯定感が下がる」なんて言われている。
でも、そもそも、勉強が苦手なことを本人がまったく気にしていなければ、自己肯定感は下がらないのだ。
家族も先生も「勉強ができないと長男くんがつらいのでは?」と思ったこともあった。
当時の個人面談で担任の先生から「困り感を無くすように心がけます」みたいな話をされたことがある。
けれども、当の長男は勉強ができなくても別にいいと思っていたから、ちっとも困っていなかったのである。
そう。長男は勉強が分からなくても一向に気にしていなかった。
授業をあまり理解できていなかったと思うが、それでも、長男は学校が大好きで、学校には毎日とても楽しそうに通っていた。
長男、小学生の頃は学校ではろくに勉強をしなくて済んだから、楽しくて仕方がなかったのかもしれない。
当時、長男は主要教科(国算理社)すべて全滅だったが、副教科(音楽図工体育家庭科)の授業は大好きでとても楽しく取り組んでいた。
こういう長男の能天気な性格は持って生まれたものだろう。
保護者や教師から教えられてこういう性格になるわけじゃない。
そんな長男も高校生になり、ようやく勉強に目覚め、本人なりに懸命に勉強をしている。
高校生になってやっと勉強が理解できるようになったので、ようやく勉強が面白いと思い始めたらしい。
長男はとても楽しい小学校生活を送っていたので「勉強ができない」という理由で無理に支援級に転籍させなくて良かったと今は思っている。
専門家は脅し文句のように「普通学級に在籍しつづけると自己肯定感が下がり、ゆくゆくは不登校になる」みたいなことを言うが、そうとも限らない。
「知的に問題なくても発達特性があるならば支援学校で就業訓練をした方がいい」みたいな極端なアドバイスをする専門家もいるらしい。驚愕して目の玉が飛び出そうな話だ。
専門家はこどもたちに呪いの言葉をかけないでください。