今週は小学校・中学校・高校と、いろいろな学校を見学してきた。
公立の小中学校はもちろん無償だし、都立高校も2024年度から授業料無償である。
学校を見学してみて、改めて、公立の「学校」が無償(=タダ)であることの有難さを実感する。
もし、わが子が不登校になり、学校と同レベルのインフラを整備したら、どの程度のお金がかかるのだろう。
1か月で10万円は必要かもしれない。
フリースクールは1か月3~5万円が相場だといわれているが、学校と同レベルの環境を整備するとすれば、フリースクールの学費に加えてそれ相応の費用がかかる。
わが家からそう遠くないところにフリースクールがある。
そこのフリースクールの1か月の学費は10万円前後だと聞く。
インターナショナルスクールの学費に比べれば安いかもしれないが、それなりの費用である。
そこのフリースクールは校庭がないので、フリースクールに通うこどもたちは昼間、近所の公園でよく遊んでいる。
その公園は、街中にあるふつうの公園なので遊具も多くないし、畑もないし、池もないし、生き物もいない。
特段の工夫は何もない。
学校に行けば、鉄棒やジャングルジムなどの遊具でふんだんに遊べる。
校庭には1年生の定番のあさがおの鉢が並んでいるし、2年生以上が育てる野菜や花が畑や花壇に植わっている。池にはめだかや鯉、金魚が泳いでいる。
学校に行かない場合、なにげない自然に触れる機会がさらに少なくなってしまう。
夏になれば学校の授業でプールが始まる。
学校では無料でプールに入れる。
公共プールならば安い料金で利用できるけれども、誰かに泳ぎを教えてもらわなければ、泳げるようにならない。
たとえば1週間に2回、各1時間スイミングスクールに通うとなると、このご時世、スイミングスクールの授業料は1か月1万円以上かかる。
そして、なんといっても、学校には大人子ども含めていろいろな人がいる。
学校以外で、これだけ多くの人と毎日関わりを持てる場はなかなか存在しない。
否が応でも他人と空間を共有する体験は重要だ。
「学校に代わる場はなかなか見つからない」という事実を再認識させられる。