中学理科の変遷

中学1年の理科では「光学」を学習する。

光学分野では一例として、
凸レンズを通る光で形成される像(実像・虚像)の作図を学ぶ。

けれども、
実像・虚像の作図については、
中学生の親世代には馴染みがない人が多いのだ。

中1理科で実像・虚像の作図があると知って、
私は「そんなの習ったっけ?」と思った。

なぜならば、昔、
実像・虚像の作図を中学校で学習しなかったからだ。

具体的にいうと、
下の資料によれば、
平成8年3月以前に高等学校を卒業した人は、
中学校で虚像・実像について学習していない

学校教育で「光」を教えることの重要性

現在中学1年で学習する光学分野は、
平成元年(1989年)に中学理科に新たに組み込まれたようだ。

 

日本の理科教育の変遷

日本の理科教育の変遷と展望(日野純一)には、
学習指導要領で理科という科目がどのように変わっていったかが書かれている。

理科で学ぶ単元や時期は、
時代によってコロコロ変わってきたようだ。

たとえば、今回の学習指導要領(2020年)の改訂では、
脊椎動物・無脊椎動物が2年生から1年生に移動し、
浮力や大気圧が1年生から3年生に移動している(中学校学習指導要領 理科の改訂のポイント)。

中学校学習指導要領 理科の改訂のポイント から抜粋

どの分野を新たに追加し、
どの分野を削除するかは、
学問閥間の政治力も影響しているのだろうか。

理科に関しては学習指導要領の改訂箇所がほかの教科よりも多い。

理科は教える内容がコロコロ変わるので、
現場で教えている先生方は大変だ。

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