『こどもちゃれんじ』が開講して35年が経つそうだ。
『こどもちゃれんじ』の3-5歳向け講座は1988年に開講したから、最初に『こどもちゃれんじ』を受講した世代がすでに親になり、親子2代で『こどもちゃれんじ』を受講している家庭も増えつつある。
ご存知の方も多いと思うが、『こどもちゃれんじ』は「進研ゼミ」の就学前バージョンである。
長男・次男が通った園でも『こどもちゃれんじ』を実際に受講している子どもは結構多かった。
肌感覚で言うと、長男・次男が通った園の少なくとも3割のこどもは『こどもちゃれんじ』を受講していた、という感じ。
長男が『こどもちゃれんじ』を受講して強く感じたことは、『こどもちゃれんじ』自体は早期教育という趣は薄く、子どもの発達に無理のない内容だということだ。
発達が早い子どもにとって『こどもちゃれんじ』は物足りないということは、以前からよく聞く話だ。
『こどもちゃれんじ』は、0-2歳の頃から文字教育を進める、みたいな早期教育を目指していないように私には見える。
0ー2歳向けの『こどもちゃれんじ』は「鉛筆を持ってお勉強」ではなく、排せつや食事などの基本的な生活習慣・数や色の概念など基本的な発達を促すことを目的にしていると思う。特に知育玩具は秀逸だ。
だから『こどもちゃれんじ』は少なくとも低年齢向けには良い教材だと思う。
3-5歳向け『こどもちゃれんじ』について
『こどもちゃれんじ』では、おおむね3歳を超えてからひらがなの読みが始まり、
「就学前にひらがな・かたかなの文字を読み書きできること」
を目指していて、それ以上のことを無理に勉強させるつもりはないように見える。
『こどもちゃれんじ』は「小学校入学前に文字の読み書きができる子どもを増やすこと」に大きく貢献してきたと思う。
ところが、早く文字が書けるようになった子どもが増えても、それが国語力の向上につながっていないようなのだ。
ここ30年でこどもたちの国語力が上がったという報告を聞いたことはない。むしろこどもたちの国語力は下がっているという話ばかり聞く。
子どもの発達が心配な保護者にとって『こどもちゃれんじ』は、こどもが就学前に文字を読み書きできるようになるためのよい教材だと私は思う。
けれども、早く文字が書けるようになっても国語力がつかないのならば、『こどもちゃれんじ』を受講して早くから文字の読み書きを練習してもしなくても、たいした違いはなかったかもしれないな、と長男が高校生になった今になって思うのだ。